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移住して1カ月 [移住生活のはじまり]

厚田に移住して1カ月。
6月末にバタバタと色々な手続きをして、電気・水はクリアした。
が、電気は来ても照明コンセントがない部屋もあり、いまだ照明が点かないのが4部屋ある。
水も、元栓を開けても蛇口から出ずに水漏れし、
業者を呼ぶも「ボイラーが先」と言われ
急遽ボイラー交換・混合栓交換・水漏れ対応・保温材巻き付けをして、
やっと転居4日後に水道が使えるようになった。
待望の台所が使える、と思ったのも束の間。
シンクの配水管が短く、床下配水管口との間が空いてしまっており、
シンク下からの水漏れの恐れ・虫の侵入経路が大解放状態。
勤務前に配水管を買いに行ってもらったりと何やかんやあって、
台所が使えるまでが転居8日後。
シンクが収まってから手配したガス開栓が転居12日後。


がっちり掃除さえすりゃ普通の生活ができるようになると考えていたのが甘かった。
何年も空家になっていた家というのは、
人間で例えれば、長い間寝たきりだった病人のように、あらゆる機能が衰えており、
生活インフラを元通りにするために大変なリハビリが必要だったのだ。
そして、掃除→内装DIY→家財道具設置→屋根修理→汲取りトイレ浄化槽化と
思い描いていたスケジュールも予算も、ガラガラと崩れ去ったのだった。


それでも、移住先での生活は進んでゆく。
寝る場所が確保でき、料理が普通にでき、人のつながりができ。
毎日飽くことなく見惚れる厚田の風景と、森羅万象を観察しながらの外作業の豊かさを感じて。
生活のあらゆることに初体験が詰まっていて、おもしろすぎる。
起こることは、すべて味わい尽くすのだ。

あ、まだ開通してない生活インフラがあった。
工事予定日からもう1か月と3日、インターネットの開通はいつになるのだろう。
リハビリして身体はぎこちなく動くようになったおうちだが、
目と耳がまだだったなぁ。


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魔法のようなタイミング [移住生活のはじまり]

7/30。朝6時前に車の音で目が覚める。
窓から見ると、見知らぬ車が駐車場に停まっている。
慌てて玄関へ急ぐと、見知らぬ人が段ボールを持っていた。

「先日ご挨拶いただいた者です、うちで収穫した野菜です」
あ、奥様にご挨拶した、「うちは農家ではなく家庭菜園なんですよ」、と
言っていたお宅のご主人だ!
立派なナス、キュウリ、シシトウ、ミニトマトを段ボールいっぱいにいただく。
先日顔役さんの奥様からいただいたナス、キュウリ、トマトが
それぞれあと1個になったところだったが、すごいタイミングだなぁ!

起きてきたダーリンに報告しながら朝の支度。
「家庭菜園ったって、うちの子たちとはレベルが違うねぇ」
「うちのナスは小さい上に、必ず虫に穴を穿たれてたからねぇ、すごいねぇ」と
立派な野菜たちに感心しきりの私たち。
「お供えの花がアジサイくらいしか無いねぇ」
「こないだ刈ったところに可愛い白い花があったよ」などと話していると、次なる来訪者。

先日のいちご栽培農家さんが、ミニヒマワリの束を携えて、
「いちごと花き栽培をしてるんだけど、手伝ってもらえるかなぁ。
これ、うちのハネ物なんだけど、どうぞ」と。
きゃー。お供えの花までこのタイミングで! なんだか魔法にかかってるみたいだ。
そして、お手伝いには8/1から伺うことになった。


休日なんだもの、とダーリンの体力回復のため二度寝を勧めて、
私は圃場にダイコンの種を降ろしに行く。
『なんちゃって自然農』で育てようと思うので、
種の場所は目印にトウキビの白い皮を被せて、
あとは刈った草をバラバラ撒いて草マルチにした。
1m×2m位のちぃーさな圃場だけど、発足での初栽培。う~ん、楽しみだぁ。

たいしたことはしてないのに、起きてきたダーリンに自慢げに報告して見てもらう。
するとダーリン、「笹薮を少し刈って、カラマツまで道を作る」と言う。
と、とんでもない笹薮だよ?
「いずれはこの笹薮を一掃して、この奥の森を楽しみたいんだ」
う、うん、私もそれはそう思うけど、手強いよ?

この暑さの中、ダニが侵入しないよう雨合羽のツナギを着て、裾もテープで縛った重装備で、
ダーリンは笹薮に挑みに行った。
カラマツまでは山裾の崖の終着点のような小さな段差があるように見え、
しかもそれが2段ありそうだが、
「刈払いするにも地形を把握しておきたい」とダーリンは果敢に挑んでいった。
倒木の枝や、絡んだ蔓もあって作業は大変だったが、
手鎌ひとつでブルドーザーと化したダーリンは、
午前中に小さな段差がわかるところまで
道を作ってしまった。・・・すごいなぁ。
更に、小休止した午後の第二弾では、カラマツまで半分のところまで進んだ。
2階の窓から見ると、小さな曲がりくねった道が新たにできていて、すごく魅力的だ。

私も最後の青森の梅が追熟したので、梅酒と梅酵素シロップを仕込んだ。
なんだか、自分たちの手で、自分たちの生活を作っている感じがして、嬉しいなぁ。


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厚田での就職先は? [移住生活のはじまり]

山のプロさんが、ワタリガニを持ってきてくださった。
発足では薪を売ったり草刈りしたり色々手広くやっているようだが、
厚田でも漁の手伝いをされているらしく、そのお裾分け。
ダーリンはカニ好きなので、本当にありがたい。

「この漁師が飲食店やってるんだけど、旦那さん、働かないかなぁ」
「お盆までは札幌の仕事がありますが、聞いておきます」

実は、役員会の時にも、
「給食センターと老人ホームでも料理人を探してるんだが、
旦那さんどうだろう」と言われていたのだ。
意外にこの地域でも料理人の求人はあるようだ。
ヘリ農薬散布の時に話したご近所さんからも、
「手が足りない時だけになるけど、奥さん、いちご収穫の手伝いできないかい」
とお声掛けいただいてるので、私もご近所で少し働けるかも。

人のつながりで生きていく。そんな地域なのかもしれないなぁ。


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厚田も猛暑 [移住生活のはじまり]

全国的に暑いらしい。
発熱した時の状態が気温だなんて、しかも湿気が多くて汗が蒸発しにくいなんて、
普通の体調の人でも具合が悪くなるような気候だね。

ここ厚田も猛暑。
温度計がないしニュースで読み上げられる地域でもないので、
一体何度なのかは不明だが30度超えなのは間違いないな、という体感。
眠りについてから2時間も経たずに日が昇ってしまうため、
暑さを我慢して寝ていても、6時にはたまらず起きてきてしまう。

今日は中途半端になっている、施設の一角に借りた圃場に行こう。
アプ対策になるかは不明だが、身に着けるものをドクダミチンキ水に漬けて
水滴をしたたらせるのも気にせず着ていこう。
水分が蒸発する時にちょっと気化熱が奪われて、暑さ対策になるかな、
なんて期待もして。


現場に行くと、あれ? 私が溝を切ったはずの栽培スペースがわからない。
草をなぎ倒して踏み入った跡と思われる場所があるものの、
あんなに汗かいて作った場所が・・・無い!
ええ? 一日でわからなくなるほど繁茂しちゃったのか?
焦って草むらをウロウロしても見つけられず、再度通路に戻って確認。
・・・ありました、ありました。ちゃんと刈った草が枯れていた。ほっ。
目印にしていた側溝の蓋、何か所もあったんだね。
今度はすぐ入口がわかるように、入口の草を入念に刈っておこうっと。
うん? じゃさっきの踏み入った跡は・・・けものみちかしら。

さて、一生懸命残りの溝切りと、畝の中の草刈りをする。
ドクダミチンキはアブに対しての虫除け効果はないようで、とにかくアブがたかってくる。
できるだけ気にしないようにしているが、さすがに目の下に止まった時はビビった。
と、かがんだ腰にチクッと刺激。ああ、背中やられちゃったかぁ。
下を向くと汗がポタッ、ポタッと地面に落ちる。
ああ、クラクラしてきた。熱中症になる前に、アブに更にやられる前に、帰ろう。


帰宅して、シャワーではなく、厚田の冷たい水で緩めに絞った、
ひんやりタオルで顔から首から背中から、とにかく絞っては拭く、を繰り返す。
実はシャワーよりもずっとカラダの熱がすーっと引くんだよね。
初老の濃~い汗(笑)よりも、サラッとした水分は蒸発が早いんだと勝手に思ってるんだけど。
日中に外作業しても、この方法で熱中症にならずに乗り切ってるなぁ。

しかし。拭いてて気づいた。
アブにやられたのは背中だけじゃなかった。
肩口、手の甲、太もも2か所。
去年アブにやられた時はすごーく痒かった。
今年はドクダミチンキが効くか、早速試してみよう。
まだ、抽出しきれていないとは思うけど、なんとか効いておくれよ~。

あ、そういえばアブにやられたのは、ここ厚田のキャンプ場に来た時だったなぁ。
あの時は、よもや厚田に移住するとは思ってもみなかった。
去年のことなのに、すごく遠いことのようで、不思議な気分。

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おうちでも事件が! [移住生活のはじまり]

昨日の役員会で相談した。
「家庭菜園がしたいが、庭は剣先スコップが入らないくらいの乾燥荒地、
その他の土地は原野すぎて今年は到底手に負えない」と。
すると「自治会で管理している施設の一角は本来耕作するつもりだったが
今は使用していないので、使ってもいいよ」、とのご厚意をいただいた。
やった! 7月末でもう育てられるものと言えば漬物用大根くらいだけど、
今年は諦めていたので、できるというだけで嬉しい!

そんな訳で、今朝は早速現地を見に行った。
折しも、水田に農薬散布のヘリを飛ばすために施設には数台の軽トラが集結していた。
挨拶をし、移住してきた新入りです、
役員会でちょっと耕作地を貸していただけることになりまして、と不審者でないことをアピール。
すると、先日ご挨拶で会った方と、ご家族にしかご挨拶できなかったお宅のご主人にも会えた。
「ここは前にハウスが建っていたから硬いけど、こっちなら使えると思うよ」と
親切にご案内いただけた。
おお! 宿根草だらけではあるけど、普通の元気な雑草だ!
おうちの周りのように身長を超えるような激しい子たちじゃない!
剣先スコップを入れると、地下茎がみっしり張り巡らされているものの、
手鎌と併せて使うとちゃんとザクッと刺さる。
ひゃ~! 普通だ!普通の耕作放棄地だ! 大変だろうけど希望でいっぱい!
大根だけなら2m四方も場所を作れば十分だよ~!
喜んで畝の周囲に溝を切る。あと少しで溝が掘り切れるところで、
アブにロックオンされ、こりゃたまらん、と中断した。

おうちに帰り、汗だくの衣服を着替えているときに電話が鳴った。
ん? こんな時間にダーリンから?

「熱が下がらないので帰ります」
えーーーーー!! 発熱しているのに50kmも自分で運転して来るの!?
どうやって迎えにいくべきか。いやいや、方法が無さすぎる。
頭がグルグル無駄に回転していると、
「まだ薬とか飲んでないし、ちゃんと気をつけながらゆっくり帰るから」
えーーーーー!! でもそうしてもらうしかない。
「とにかく、少しでも辛くなったら休んで。ゆっくり、ゆっくり気をつけてね」 


ダーリンが帰宅するまで気が気じゃなかったが、
いつもより30分以上時間をかけてなんとか辿り着いてくれた。
昨日あたりから暑いのに汗が出なかったという。
熱が37.7度あって、水分補給した後、ふらふらと2階に上がって横になってしまった。
「汗を出したいからカレー作って」とダーリン。
丁度今日は洋風の煮物を作ろうと鶏の手羽元を煮込んでいたところだった。
よし! ご近所からの思いやりが詰まった野菜も使って辛~いカレーを作るよ!

何とかカレーを食べて、少し汗も出て、改めて横になったが、
ダーリンは何度も唸りながら蒸した2階の部屋で苦しんでいた。

あまりにも暑いので直接風が当たらないように扇風機をかけたが、
「寒い」と布団にくるまった。
おでこは帰宅時より熱くなっており、
保冷剤をくるんで腋下や額にあてたりしても
どうにも心地よくならないらしく、結局自分で布団を掛けたり剥いだりで調節していた。
こんな時、全然役に立たなくて自分が情けなくなる。

そうして苦しむダーリンの横で
暑がりの私も寝苦しくて悶々とした一夜を過ごしたが、
朝になってダーリンはなんとか平熱に戻った。


「やっと汗が出るようになった」
「・・・もしかして熱中症だったんじゃない?」
「・・・そうだったのかな?」
具合が悪くても弱音を吐かず、ついつい無理をしてしまうダーリン。
生活を、意識を、変えるためでもある移住。
これからは周囲の都合ではなく、自分のカラダの声を最優先にして
ゆったりと暮らしていこうねぇ。
こんな事件は、最後にしようねぇ。


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