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厚田の星空は凄かった [厚田の風景]

引っ越して間もなく、楽屋からハガキが届いた。
「そちらは星がきれいでしょうね」というフレーズを見て、
「それが、星が見えないんだよぉ、いつも湿気て雲がかかってさぁ!」と
届きもしないのに、ハガキに悲しく訴えかけたモンだ。

それが! とうとう!
満点の星空、キターーーーー!!

小さい頃から、満点の星空って、見たことがなかった。
私は地方小都市の商店街のど真ん中、しかも周囲にネオン瞬くパチンコ屋があったので、
空はいつも明るく、館内放送の歌謡曲が町内中に漏れ出しているような街で育った。
その後も、三つ子の魂というか、結局いつも夜も明るい場所ばかりに住んだ。
天の川ってどんなものか、最近まで知らなかったのだ。
初めて見たのは、きのこや山菜に興味を示し出した、数年前のことだった。
現地前のりをかねてダーリンと浜益の海岸で車中泊した時、
灯りの無い海の上は、本当に降るような星が、夥しく光っていた。
そして、天の川が頭の上を走っていた。
ああ、これが天の川ってヤツなのか~と凄くビックリしたんだった。


それが! それがよ! おうちから一歩出たら、
もう頭の上に、天の川が!!
こんな環境に住むようになるなんて。
小さい頃の自分にこっそり耳打ちしてあげたいね、
ネオンよりすっごいキラキラしたモン、見られるようになるよって。

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雷雨と霧 [厚田の風景]

ラジオからは頻繁に気象警報が流れてくる。
警報が出る地域も目まぐるしく変わり、雷雲がどんどん移動しているのがわかる。
ずっと暑かったから、空も早く雨を降らせたそうな顔をしている。
遠くの山から入道雲が湧いている。でもそれより低い所にも厚くて黒い雲が漂っている。
ああ、そろそろ来るなぁ、と思っていたら、
サンルームの屋根を叩くような大粒の雨。
でも、アスファルトに大きな水玉模様を作っただけですぐ止んでしまう。
どこからか雷鳴が轟く。まだ遠い。
でもお腹が空いた時のように長~くゴロゴロゴロと鳴り響く。
何度かバラバラと屋根を叩く音をさせて短い雨を繰り返した後、本降りになった。

激しい雨で厚田川の向こうにある山がどんどん見えなくなっていく。
景色がどんどん煙っていく。美しい。
音は大きいが、まっすぐ降る雨に、そのまま窓を開けたまま見入る。
しばらく眺めた後、台所に立って作業をしていると、ふいに明るさを感じた。
裏手の原野に降る雨が、陽に照らされて白く光っている。
雨に打たれている笹薮も、木の葉も、まぶしく光って、なんとキレイな天気雨!
大声でダーリンを呼んだ。
「うわー、きれいだねぇ」と驚いた後、「反対側に虹が出ているかもしれない」と
外に出て行った。
「虹、出てるよ~」
ダーリンに促されて外に出ると、すごく近い所に虹が出ていた。
田んぼの向こうの低くなったところに厚田川が流れているのだが、
田んぼの端の木と、対岸の木の間から虹が始まっているのがわかった。
そうか、川の上に水蒸気が上がってスクリーンになっているのか!
すごいなぁ、すごいなぁ。
虹の始まりも終わりもしっかり見えて、
本当に橋がかかっているかのようだ。
こんな虹、初めて見た。

そして夜。雨が上がってじっとりした空気が家の中も湿気らせる。
料理に塩を振ろうとしても、穴が詰まって出てこないよ。
ダーリンが、「霧で向こうが見えないよ、ちょっと外を見てくる」と言うので
一緒に外に出てみた。

何度も似たような風景はあったけれど、今日の霧はレベルが違う。
半月よりもちょっと太ったおぼろ月。ハロが出ている。夜の虹みたいに見える。
厚田川から向こうはこの世が無いみたいに、何も見えない。
近くにある筈の山が、まったく見えないのだ。
道道まで歩いてみたが、道路沿いにあるご近所さんの家の向こうも、何も見えない。
振り返ると、家の裏山すら煙っている。
ああ~。裏山の奥の山に、厚田川に合流する川があるけど、
その川からも霧が上がって、家の裏山の向こうはまったく見えない~。
すごいね~、と言いながら家に向かうほんの100mほどを歩くうちに、
裏山もどんどん見えなくなっていく・・・。
家に入ってサンルームから外を覗くと、田んぼも霧に覆われ、
家の前の道路にまで霧が迫ってきた。
「このままいくと、この世におうちだけしか無いみたいになっていくかも」

空には輝きがぼんやりと弱くなったおぼろ月がまだ見えている。
雨のあとの厚田の夜は、星も月も見えなくて真っ暗だが、
今夜は真っ白かもしれない・・・。

トワイライトゾーンみたいでちょっと怖いから、さっさと寝よう。
明日のいちご収穫の時までには少し霧が晴れてるといいなぁ。


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大雨の風景から転じて人生を考える [厚田の風景]

つい先日雷雨があったばかりだが、今日は過去イチの雨が降った。
昼前に当別に行って用事を足してきたが、早いうちに行っておいて良かった。
ラジオではこの地域に警報が出ているとは言っていない。
けれど、川向うの山並はなんとか見えるのだが、
その山の向こうには何もないかのように真っ白になっている。
霧でじゃないよ、雨足が強くて強くて、視界を遮っているのさ。

雨音が激しくて、ラジオの音がかき消される。
手作り側溝は機能しているだろうか。
さすがに外に出て確認するのはビショビショになるのでやめておいて、
あちこちの窓から水はけの様子を観察しよう。
少し高くなっていて普段の雨ではできない場所に水たまりができている。
う~む、側溝に流れにくいのか。改善の余地あり、だ。
まずは水が少しでも浸みこむように、小さな水路を作るのと、土を裸にしておかないよう、
刈った草を敷いて、敷きまくって、表面だけでも腐植を作ろう。
腐植で草が生えてくるようにすれば、いずれは土が流れ出ないようになっていく筈。

側溝には少し水が溜まっているが、濁ってはいない。
よしよし、順調に漉されながら水が流れているようだ。
雨足が弱まって溜まっている水がすぐ引くようなら、ちゃんと機能しているということだ。

本当は道路横の排水路まで側溝から誘導する水の道を作っておきたいが、
今は側溝から低い場所を探しながら自然の水の道ができつつあるので
このまま様子をみよう。必要なら小さな側溝を作り足そう。


地面ばかり見ていたら、ふと、空がほんのりピンク色になっていることに気付く。
一面真っ白な空だったのに、この雨雲の上では夕焼けになってるんだ!
こんな大雨なのに、雲の上はマジックアワーが始まっていると思うと、
おうちの中の屋根の下で空を見上げている自分を、
夕焼け色の空の上から見ているような不思議な感覚になって、いやはや、面白い。
あたふた水はけを心配している私は、
まるでスライムを前に次の一手を考えているRPGのキャラクターだね。
ちょっと視座が上になれば、夕焼け空の上からニヤニヤ見物していられる。
ああ、ちっぽけ、ちっぽけ。
頑張って色々やっている私、カワイイな。愛おしいな。
なんか、最後にはゲームクリア=人生を終える、なら、
起こることすべてはゲームの大切なエピソードなんだね。


なぁんて、大袈裟なことを思いついて落ち着いたところでトイレタイム。
おお!? おうちの汲取りトイレ、用を足す前にすでにポチャポチャと水滴の音が。
もともと汲取り口のコンクリートが屋根からの落雪でヒビが入っているのだが、
もしや、そこから雨水が入り込んでいるのでは!?
新たなスライム登場か?
とほほ、RPGのキャラクターは次から次へとやることがあるよぉ~。


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深夜の白い影 [厚田の風景]

雷鳴の轟く夜だった。
まだ雨は落ちてきていないが、稲光がビクッとするほど一瞬空を明るくし、
しばらく間を置いて遠くから長い長い雷鳴が聞こえてくる。

日の出がだんだん遅くなってきた。
だいたい日の出の頃に自然に目が覚めるのだが、
天気が悪かったり朝霧が濃い朝はお陽様に先を越されてしまう。
少しでも暑くない状態でいちご収穫するため、6時ではなく5時始業にしていただいたのだが、
どんどん目覚めがギリギリになってきた。
雷鳴の中、かまわず早寝した。


翌朝、ダーリンから聞いた話。
寝室の窓から、暗い道路を見ていたら、
雷鳴轟く深夜に、ぼうっと白い影が家の前をよぎって行った。
へっ、へっ、へっ、へっ、へっ、という音とともに。
ビビったよ~、と。

ん? それって・・・
怪談じゃなくて、ご近所のあの犬では?
深夜に脱走してまっすぐ集落の奥へ向かう、あの犬の姿を想像する。
この先の、犬を飼っているおうちにでも行きたいのかなぁ。


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森林ボランティアのイベントに参加した [厚田の風景]

近隣に「千年の森」という森林環境保全活動をしている地区があることを知った。
自治体やボランティアが区域を決めてそれぞれ管理しているようで、
市民ボランティアが担当している地域を「散策しながら活動を知ってもらう」、
というイベントがあったので、ダーリンと二人で参加してみた。
本来は石狩市役所で集合して植樹してから、森へ移動して散策、というスケジュールだが、
厚田に森があるため、私たちは森の散策から参加させていただけることになった。

普段札幌との往復に使う道の、
「こんな所から入るの?」という脇道から森へ向かう。
不安になりながら、くねくねした細い林道をしばらく進むと、
「千年の森」の看板があり、ボランティアの活動拠点である山小屋に着いた。
参加申込書を書いているうちに、石狩からの参加者のバスが到着し、皆で森を散策。
会員さんたちが木々の説明をしながら、参加者の質問に答えてくれ、
私たちは自分のおうちの周りにある木々を見つけては、
これは何という植物なのか、手入れはどうするのか、
草刈りや伐採後はどんな用途があるのか等、日頃の疑問をどんどん解決することができた。
会員さんたちの山仕事をちょっぴり体験する機会もあって、
山仕事って、危険ではあるけれど、魅力的だなぁとワクワクした。

厚田の山々は決して高い山ではないのだが、谷が急峻で、藪も深く、そして豊かだ。
こうして地元の森をガイドしていただきながら学べる機会があるのは本当に楽しい。
知りたいな、もっと厚田のこと。
そして、自分のおうちの周りの原野や裏山を、今の状態を壊さずにうまく活用して
この豊かさを存分に楽しめる生活にしていきたいな。

家の中のこともまだまだたくさん、手を入れなきゃならないのに、
家の周りをどうするかの妄想が忙しくなってしまう。
ああ大変、と思いながら、ああ楽しい。
したいことが多すぎて、嬉しい困惑。


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秋の気配 [厚田の風景]

陽射しのある日中は半袖でも暑いが、朝夕はめっきり冷えるようになった。
日の出も少しずつ遅くなり、目覚ましが無くても日の出直前には目覚めている私も、
お日様と同じように少しずつ目覚めが遅くなってきた。
いちご収穫のお手伝いも、日の出前の気温が低くなるにつれて自転車で通わなくなり、
ついつい車で行くようになった。
今朝はハウスの扉が閉まっていた。あれ?と思って扉を開けると、
いつも通りいちご農家さん家族は作業を始めていた。
そうか、今までのようにハウスの扉を解放していては生育温度が保てない時期になったのか。
もう秋なんだなぁ。


帰宅後、たまらずポータブルストーブを出した。
ちょっと火の気があるだけで、ほんわか温かくて幸せになる。
ストーブの上でポコポコ音を立てながらお湯が沸くのも嬉しい。
そうだったなぁ、冬はこんな感じだったなぁ、と
喉元を過ぎるとすぐ感覚を忘れてしまうが、「寒さの中での生活」を思い出す。

初めて迎える厚田の冬はどんなだろう。
秋のうちに準備したいこと、しておかなきゃならないことがたくさんある。
雪が降るまでに間に合うかなぁ。

秋分の日を明日に控えて、じわじわと秋が来ていることを思わされる一日だった。


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稲刈り、続々 [厚田の風景]

移住当初は若々しい緑色だった田んぼも、
黄金色となった今は重たそうに頭を垂れている。
稲刈りはいつだ、とワクワクしていたが、札幌往復を繰り返すうちに
あら、ここも終わったのね、あら、あっちも済んでる、と風景に変化が表れている。
いかにも実りの良さそうな場所から順繰り稲刈りに着手しているようだ。
今年は雨が多かったので、水を抜いた後もなかなか田んぼが乾かず、
雨と風で倒れてしまった稲も多い。
どうするのかなぁ、倒れた稲は手刈りするのかなぁ。だとしたら大変だなぁ。

そんな中、イチゴ農家さんの稲刈りが始まった。
厚田の農家さんは皆、基本的には米農家と思われる。
米以外に、ソバだったり、メロンだったりと、
イチゴ農家さんのように米以外も生産しているので、
本当に仕事量が多くて、皆とても働き者だ。
おうちのサンルームからイチゴ農家さんの田んぼが見えるので、
コンバインの出動を発見して、ダーリンと「稲刈り、始まった~」と盛り上がる。

呑気な二人はサンルームでコーヒーをすすりながら
ワクワク観察タイムである。
そういえば、イチゴ収穫の時に「稲刈りはそろそろですか」と聞くと、
「稲刈りを始めたら、コンバインが故障して、
修理に出してるから稲刈りが中断している」と言っていたっけ。
「代車出してくれると有難いなぁ。新しいのにはキャビンがあってエアコン付きだし」
とも言っていたっけ。
ダーリンにその話をし、「キャビン付いてるねぇ、代車かねぇ」などと推察。
あ、止まった。さっきも止まったねぇ。調子が悪いのかなぁ?
と、降りてきたのはご主人ではなく、スーパー農業女子の奥様だ!
カッコイイ~~~! コンバインも乗れるんだぁ!
今の私を漫画で描いたら、『憧れの先輩を尊敬のまなざしで遠巻きに見つめる後輩』の
表情で、眼の周りに星がキラキラ飛んでる、あんな状態に違いない。
いやぁ、それにしても農家さんたち、本当にカッコイイんだよなぁ・・・。

サンルームの目の前は、お隣の若夫婦の田んぼだ。
こっちの稲刈りはいつかなぁ。楽しみ、楽しみ。


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稲刈りアイドル [厚田の風景]

周囲の田んぼの殆どが稲刈りを終えた中、
おうちの目の前の田んぼはまだ終わっていない。
風の通り道なのか、雨の度にどんどん倒伏していって、
「どうなるんだろう・・・」とわからないなりに心配していた。
それが今日、いよいよ稲刈りを迎えたようだ。
何面もあるので何日かかるのだろうと思っていたが、
続々とコンバインがやってきて、3台で一気に始まった。
標高に沿って少しずつの段差がある田んぼを、
それぞれのコンバインが畔際から次々と刈って進んでいく。
ゴツい重機たちが並んでわしわし動いている様子は壮観で、
なんか戦隊モノでも見ているような、ココロ躍る風景だ。
と、例えてみたものの、戦隊モノなんて全然詳しくない昭和生まれのおばちゃんは、
頭の中でサンダーバードのテーマが鳴り響く。

また二人してワクワク観察タイムだ。
憶えたての、「キャビン、ついてるねぇ、エアコンかけてるかねぇ」なんて
うふうふ喜んで話しながら。
心配していた倒伏した稲も、凄いんだ、
コンバインって起こしながら刈っていくんだねぇ!
見る見るうちにどんどん刈られていく稲。
ところどころに積まれる稲わら。
凄いなぁ、凄いなぁ。ずっと見ていられるなぁ。

一番近い所を、お隣の若旦那さんが刈っている。
こちらを向いた時に、思わず「頑張れぇ~~」と手を振った。
気が付いた若旦那さん、角を曲がる前に、シュタッ、とカッコよく振りかえしてくれた。
わぁ~~と色めき立つ私達。
なんじゃ、この光景。
アイドルの出待ちしてるファンみたい。
とにかく、反応してくれたことも含めて、とっても楽しく観察した。
結局、あんなに何面もある田んぼを、1日半で刈りきっちゃったんだよ、凄いなぁ。


以前、ご近所さんと話している時に、「旦那さん、いっつも外を見てるねぇ」と
言われたことがあったっけ。
そうなんだよね、私達、コーヒータイムとか一服タイムとか、
何かと言えばサンルームに行って外を見ていることが多いんだよね。
ゆったり厚田の風景を観察しているつもりが、
実は通りかかった人に観察されてもいるくらい、おうちの中が丸見えなんだよなぁ。
隠すつもりもさらさら無いが、
パンイチでウロウロしたりするのだけは気をつけなくっちゃなぁ。
えへへ。


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田んぼを焼く [厚田の風景]

お隣の若旦那とお仲間数人で、稲刈りが終わった田んぼを焼き始めた。
すべてに火を放つのではなく、田んぼの数か所に条間をまたぐように一列ずつ
バーナーで点火していく。
火は畝をゆっくり縦に移動していき、
火が消えた後の切り株は美しい真っ黒な姿に変わる。
枯れ色の切り株が、ちろちろと鮮やかな炎に包まれた後、真っ黒になる様子が
あまりにキレイで、これもまた見飽きることなく延々と観察してしまう。

全部の面に火が放たれて、皆が帰った後も、ゆっくりゆっくり、炎が移っていく。
おうちの中にも、ちょっと香ばしい煙の匂いが漂う。
何かの折に手を止めては、何度も何度も田んぼの様子を見る。
陽が落ちるのが早いので、もう辺りは薄暗くなってきたが、
ゆっくり、ちろちろと、田んぼのあちこちで炎がより美しくゆらめく。
燎原の炎、という言葉が頭に浮かぶが、
こんな穏やかな風景の表現ではないのかもしれない。
ああ、それにしても、キレイだなぁ。


暗くなっても田んぼのあちこちに火が残って、
真っ暗なはずの発足の夜に、ぼんぼりを灯しているかのようだ。
19時くらいに最後のぼんぼりは消えた。
私の中の、小さな祭りが終わったような気がした。


<訂正追記>
【雪虫、舞う】の中でお隣の若奥ちゃまがいらした話があったが、
ご挨拶にみえた内容は、「稲刈りがうるさいでしょ」ではなく
「家の中、煙たいでしょ」だったことを、綴りながら思い出した。
雪虫と若奥ちゃまの登場は、このわら焼きの日だったと訂正します。
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初雪はあられだった [厚田の風景]

お隣の若奥ちゃまと「雪はまだまだ」と話したばかりだが、
翌日10/16には初雪になった。
パラパラパラッと硬いものの音がしたと思ったら、
みるみるうちに丸い真っ白なあられが路面に広がって行った。
ピンポン玉が跳ねるように、道路にバウンドしてはコロコロと広がる姿の、
かわいいのなんのって。
でも、虫の目線で想像すると、これは凄いことだ。
自分サイズの巨大な丸いものが、直撃したりバウンドしたりしながら迫ってくるのだろう。
飛んでいる鳥だったら、翼に当たって飛びにくかろうし、
頭に当たってイテテ、イテテテ、と必死に宿り木を探すだろう。
おうちに守られて呑気に観察できるって、ありがたいことだなぁ。

私はもともと、道東の北見という地方都市で育った。
昔の北見は雪が比較的少なく、マイナス20度くらいまで気温が下がるのは当たり前。
冬の空の記憶と言えば、真っ青に晴れ渡った空。
そのまま夜は放射冷却現象でまっしぐらに凍れていく土地だった。
雪はいつも当たり前にサラサラのパウダースノーだったので、
札幌に転居して初めて降った雪が、あまりにベチャベチャしていてビックリしたものだ。
札幌での初雪が頭に当たった時、
「誰!? 私に濡れたティッシュをぶつけたの?」と、キョロキョロして
それが雪だったことに驚いたのだ。

発足の初雪は、可愛い可愛いあられだった。
きっと、北見とも、札幌とも違う冬なんだろうなぁ。

あっ、大変!
2本残っている大根を収穫してこなくちゃ!


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