SSブログ

深夜の白い影 [厚田の風景]

雷鳴の轟く夜だった。
まだ雨は落ちてきていないが、稲光がビクッとするほど一瞬空を明るくし、
しばらく間を置いて遠くから長い長い雷鳴が聞こえてくる。

日の出がだんだん遅くなってきた。
だいたい日の出の頃に自然に目が覚めるのだが、
天気が悪かったり朝霧が濃い朝はお陽様に先を越されてしまう。
少しでも暑くない状態でいちご収穫するため、6時ではなく5時始業にしていただいたのだが、
どんどん目覚めがギリギリになってきた。
雷鳴の中、かまわず早寝した。


翌朝、ダーリンから聞いた話。
寝室の窓から、暗い道路を見ていたら、
雷鳴轟く深夜に、ぼうっと白い影が家の前をよぎって行った。
へっ、へっ、へっ、へっ、へっ、という音とともに。
ビビったよ~、と。

ん? それって・・・
怪談じゃなくて、ご近所のあの犬では?
深夜に脱走してまっすぐ集落の奥へ向かう、あの犬の姿を想像する。
この先の、犬を飼っているおうちにでも行きたいのかなぁ。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。