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今年最後のノルトエッセン [厚田の風景]

冬季休業に入る前に、ノルトエッセンさんにパンを買いに行くことにした。
山ひとつ越えた当別は、どんな風景なんだろう。
道道月形厚田線の道路状況はどんなだろう。
ちょっと探索をかねて走ってみようね。

今朝も雪はわしわし降っていた。
おうちから見渡せる発足の山々は、木々にこんもり積もった雪で
稜線が白くぽこぽことしていた。
まださほど気温が低くないので、着雪しやすい湿り気のある雪だということがわかる。
峠道はしっかり除雪されていた。除雪隊のみなさん、ありがとう~!
とはいえ、登るにつれて積雪量は平地に比べて少しずつ深くなってくる。
木々にはもろもろと団子状に雪がくっついて、寒そうに立っている。
あれ、この風景、まるで樹氷みたい。
「いやぁ~、さすが本場八甲田の樹氷はキレイですなぁ」
「ここは厚田ですからっ」とお決まりのボケツッコミをしながら、当別側に下りた。

峠は発足より幾分雪深かったが、下りてみると当別側も発足と同じくらいの積雪量だ。
ふくろう湖に続く山あいの道沿いは、白く柔らかく雪に覆われて
晩秋の色に比べるとなんだか優しい表情だ。
市街地に向かう平地になると、同じ雪景色でも厚田と比べるとなんだか穏やかな表情。
やっぱり内陸なんだなぁ。厚田だと海に近づくほどに、地形も木々の様子も
なんとなく荒々しさが感じられるんだよな。強い風のせいなのかな。
厚田のそんな風景が大好きで、毎日新鮮に「キレイだなぁ」と感動しているのだが、
盆地育ちの私としては、当別の内陸らしい風景もなんだか落ち着く。


ノルトエッセンさんに着く。
発足よりは積雪が少ないが、もうお庭はあちこち雪に覆われていた。
きっと今年最後の訪問になるだろうから、
パンを買うだけでなくカフェで休ませてもらおう。
「山向こうは雪はどうなのかしら」
「あ、この間、初除雪車が走りましたよ」
「まぁ! やっぱり向こうの方が雪が多いのかしらね。こっちはまだだもの」
なんて話しながらコーヒーを淹れていただき庭に面した大きな窓の前に座る。
ポータブルストーブに火を入れてくれると、おとなしく潜んでいたカメムシが
どこからともなく2匹、這い出てくる。
あれあれ、あんたたちもコーヒータイムに参加したいのかい。
ふと見ると、お店の隅の床に「カメムシぽっとん」が置いてあった。
ここのような樹脂サッシだと虫の侵入が少ないんじゃないかと憧れていたのだが、
やっぱ、背後に山がある場所は同じなんだなぁ、と諦めのような、安心したような気分。

窓の外のウッドデッキにシジュウカラが来る。
ガラス越しだとこんな近くに見ることができるんだなぁ。グレーの羽色が凄くキレイだ。
動物やら虫やらの話になる。
「この屋根の上をシカが歩いてたこともあるのよ」
ひょえ~。
この建物は山裾の斜面を背後に控えているから、雪が降ったりすると飛び移れるのか。
自分たちのおうちはどうだろうか。周囲はぐるりと平たくなっているから、
さすがにおうちの屋根の上を歩くことはないだろう。・・・いや待てよ、
窓を塞ぐほど積雪があるとすれば、1階の屋根なんて簡単に歩けるのでは?
里山移住の大先輩でもあるノルトエッセンさんのお話は面白かった。

夕刻にお店で今年最後のライブがあるそうで、
店主さんも奥から出てきて席の準備が始まった。
ずっと買いたかったいちじくのパンも買うことができて、
シアワセな気持ちでお暇した。
春まではここのパンともしばしのお別れだけど、
これも春を待つひとつの楽しみになるね。


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