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猛吹雪の札幌

今年の札幌は雪がドカッといちどきに降るらしく、除雪状況は芳しくない。
車道も走りにくいが、歩行者に優しくない道路状況なせいか、
転倒・骨折で救急搬送される人がとても多いらしい。
姉も最初に救急搬送予定だったのが近所の大きな病院だったが、
2床空いていると言われた搬送中に、もうベッドの空きがなくなってしまい、
別の区の病院に運ばれて応急処置だけされて家に戻ったという。
今診察してもらっているこの病院は個室しか空いていないものの、
とりあえずこのまま入院でき、手術も明日行えるとのことで、無事収まることができた。

入院に当たっての説明、承諾書などの書類の手続きをして、
必要なものを持ってくるために一旦姉の家に戻ることにする。
姉から、病院最寄の地下鉄駅近辺にダイソーがあるから、
そこで色々調達すると良い、と言われたものの、
見知らぬ土地でそれがどこにあるのかも全くわからない。
調べようにも、私はスマホじゃないし、姉の家も転居したばかりでネット環境が無い。
さぁ、困った。
うん、土地勘を得るには自分の足で探すしかないな。
来た道を、ちゃんと周囲を把握しながら帰ることにしよう。

吹雪の中、方向音痴の私でも判断できるように、いくつかの目印の建物と
その位置関係を確認。よし、これで地下からぽっと出ても方向はわかるぞ。
地下鉄直結の大型スーパーがある。うん、この先にドラッグストアもある。
大体の用事が足せそうな店の位置もわかった。
姉の家にもまだ入っていないので、とりあえずのご飯にと思い、
スーパーの弁当を買って戻った。


引っ越したばかりの姉の家。
まだモノが少なく、スッキリしている。
それでも、入院生活に必要な物を揃えるのは勝手がわからず、
家探ししてるみたいなのも居心地が悪い。
冷蔵庫の中は、そこそこ食材が入っている。入院中に賞味期限が切れる物は
食べきってほしいと言われたが、盗み食いでもするようで抵抗がある。
使ったことの無い暖房器具、見知らぬ家財道具。
ああ、なんか引っ越し先の家でオドオドと臭いを嗅いで尻尾を巻いている犬の気分。
私はきっと、家政婦とか、別荘の留守番とかは絶対無理な人なんだなぁと思った。

入院生活に足りない物も把握できたので、残りを隣駅の100円ショップで調達し、
姉の病院に届ける。個室なので入室することもでき、顔を見ることができた。
コロナ対策で、相変わらずどこの病院も面会に制限があるんだよね~。
院内用の上履きが調達できず、院内の売店の閉店までに戻れなかったので、
「ごめん、明日ドラッグストアとか探してみるよ」と言って病院を後にする。


陽が暮れても札幌はずっと吹雪だ。
窓から外を覗くと、真横に吹雪いている。
時折突風が吹いて、窓枠がきしむ音がするので、ビクつきながら過ごす。
姉は明朝手術なんだな。
痛みに耐えながら、姉も心細い夜を過ごしているのだろうか。


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