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おうちに棲息する生物 [厚田の野生生物]

よく顔を出してくれる山のプロさん。
元営林署員なので、裏の山について聞いてみる。
先月の森林ボランティアイベントで小耳にはさんだのが、
「適正に間伐してやらないと、密集した木々が擦れ合って
山火事になったりする」と言う話が気になっていた。
「まだまだチェーンソーまでは手が出ないんですが、間伐とかはどうすればいいのかしら」
「ああ、それなら草が茂っている時期も、冬もできないから、春先だね」
その時には教えていただきながら、多少の間伐をお願いしたいなぁ、なんて話す。

おうちの裏手にまわって裏の原野を観察していたが、
「ところで、床下換気口、金網で塞いだ方がいいよ。雪が降ったら換気口は閉じるけど、
その前にネズミが入り込まないように塞いでおかないと。ほれ」
指差した先を見ると、換気口の端に丸い穴が。
明らかに何者かが少しずつ穴を大きく広げたかのような、直径3cm位の穴。
・・・気がつかなかった。もうネズミは入り込んでいるかもしれない。

それからしばらくして、就寝中にガサガサと壁の中から音がするようになった。

私は小さい頃、築50年以上の古~い家に住んでいた。
祖父母が食料品中心のよろず屋を、その閉店後は父母が食堂を営んでいたが、
そこはエサが豊富だったこともあり、ネズミも一緒に棲んでいた。
天井裏とか床下とか、夜はネズミの大運動会だった。
あそこまで古いおうちではないのだが、まぁ、裏は山だし、
周囲からいくらでも動物が入り込んでくる環境ではある。
ただ、音はこんな音ではなかった。
天井裏を走り回るパタパタパタッ、トトトトトトトッという足音しか記憶にない。
本当にネズミなのだろうか・・・。

屋根補修の際に「アオダイショウの抜け殻があった」という話もあるし、
ヘビが屋根裏に棲んでいるってことも考えられるか?

所用で立ち寄ってくれた顔役さんに話したところ、
「まぁ、あまり気持ちのいいものではないかもしれないが、
ヘビは家に棲みついても害がないから」と言う。
卵を買いに行った際に飛ぶ鳥農場さんにも聞いてみた。
移住してご自身で空家をDIYした経験があるからだ。
「ヘビは天井を移動するとサァーって音がします」
サァー・・・は聞いたことがないなぁ。
「ネズミは集団でドタドタドタッって走り回ります」
う~ん・・・おうちのはガサガサなんで、走り回ってはいなさそうだけど・・・
音以外の手がかりがないため、結局特定はできなかった。


ダーリン曰く、
「ヘビが居るとネズミは居ない、ネズミが居るとカマドウマは居ない」そうだ。
そういえば! 最近「あいつ」に会ってないなぁ。
ということは・・・ネズミなのかな?



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小鳥サイズ、と呼んでいるもの [厚田の野生生物]

日付は前後するが、
カメムシ登場の前は、大型の蛾が大量発生していた。
最初はサンルームでアオガエルを腹から観察していると、
たくさんの小さな羽虫に混じって大型の蛾が飛んでくるようになった。
サンルームの天井にとまってから、バタバタと羽を動かすと、
その羽で叩く音が大きくて、「鳥か!?」とビックリするほどだ。
灯火に寄ってくるので、寝室:ぼくの部屋に灯りが点くと、
ガラス窓をバタバタバタ、と叩く。
すりガラス越しに映る、そのシルエットの大きさ!
15~16cmもあるだろうか。
名前がわからなかったので、「小鳥サイズ」と呼んでいた。

図書館で借りた虫図鑑には似ているけれど該当する種がなかった。
後日ネット開通後に調べてみると、
クスサンという蛾だった。楠蚕、と書くらしい。
繭の写真を見ると、「あ、知ってる。草刈りの時に見た、見た」と思い、
幼虫の写真を見ると、「すごくたくさんおうちの壁に貼りついていた!」と
思い当たることばかりだ。
そういえば、ボイラー業者さんが叫び声をあげていた毛虫、
今思えば、クスサンの幼虫だったな。


夜のサンルームで二人して一服しながら、遠くの街灯をみると、
大量のクスサンが灯りを求めて八の字にわんわんと飛び狂っている。
方向転換すると街灯の灯りが反射してキラリン!と光る。
その光の大きさだけで、「ああ~、でっかいねぇ」と二人でいちいち慄くのだった。

少し季節が進んで、クスサンの数が徐々に少なくなった頃、
イチゴ収穫のハウスに迷い込むようになってきた。
そ~っとイチゴの葉に隠れて卵を産み付けようとしているのだ。
ハウスの中ではちょっと赤みを帯びて見えるので、イチゴかと思って手を伸ばしては、
ブルブルっと震える体に触れて、そこでもまた慄く。
本当に寒くなる直前まで、なんやかやとクスサンは私の生活の中にいた、
身近ないのちだったなぁ。
春になったら、またひゃーひゃー慄きながら、
あの10cmもあろうかという大きくて美しい幼虫に出会えるのかな。


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夜の峠で・・・ [厚田の野生生物]

カメムシの侵入に頭を悩ませている今日この頃。
主だった侵入経路である窓と扉を、防寒も兼ねてプラ段で封入したいと思い立った。
当別のホームセンターで梱包用の薄くて安いプラ段があったことを思い出し、
もう陽も傾こうかと言う昼下がりに、当別に向けて車を走らせた。

秋の峠は特に動物との遭遇が多い気がする。
当別側に下りる前に、2キツネ、2シカに遭遇。
下りて左折すると道民の森、右折するとふくろう湖に続く道に出て、右折する。
すでに夕焼けの色が映えて、風景がほんのり赤く染まり、薄暗くなる頃に、
ツアーサイクリングと思われる、単独走行のおじいちゃんとすれ違う。
「今から道民の森でキャンプ? 朝夕冷え込むから大丈夫かね?」などとやり過ごし、、
当別でプラ段などの資材と、食品スーパーで買物をすると、もうすっかり暗くなってしまった。
夜になると見通しも悪くなるし、動物の出現頻度も高くなる。
道路脇から何か飛び出して来ないか、道路に光る眼がないか、
ドキドキしながら峠を走って、頂上部に向かっていた。


わっ! 何か居る!!・・・というか、誰か居る!
暗い峠道を、自転車を押して上る、さっきのおじいちゃん!
「大丈夫ですか! まだまだ頂上までありますよ! こんな暗い中で!」

「いや、大丈夫ですよ。今日は厚田の浜でキャンプして
明朝は厚田漁港の朝市で買物して帰るんです」
「危ないですよ! 真っ暗な山の中で無灯火だと走行車もビックリしますよ」
おせっかいとは思ったが、熊出没したばかりのこの時期に、無謀すぎる。
自転車ごとおじいちゃんをピックアップして厚田市街まで送り届けることにした。

とはいえ、プラ段はうちのステーションワゴン君にはいっぱいいっぱいの積荷で、
後部座席を倒して積んでも運転席の背中にツンツン当たるくらいのサイズだ。
おじいちゃんが座れるよう片側のシートだけ起こし、
自転車をギリギリで載せ、プラ段はおじいちゃんの頭の上に乗っかっちゃうので、
おじいちゃんに天井へ押さえつけて貰いながらなんとか乗ってもらった。

「どちらからいらしたんですか」
「いやぁ、札幌からです。峠越えしてキャンプしてるんですよ、色んなところを」
「それにしても危ないです。熊も出たばかりですし、
ここ最近は夜もすごく冷え込みますから」
「いやぁ・・・」
なんか不満そうです。いらんおせっかいだったかもしれんです。
でも、行方不明とか立ち往生とかされると、地元が大変なんですから。
ここから峠道はまだ続く。特に頂上を過ぎてからは急勾配の長い下り坂もあるし、
無灯火の自転車で下るなんて、考えただけでもゾッとする。

「一旦明るい所で落ち着くといいかもしれませんね。トイレもあるし、
道の駅まで送ります。そこからだと、漁港も一望できるので」
「はぁ、すみませんね」
厚田までの道すがら、
道路に飛び出すキツネ、何か獲物を咥えたアライグマに遭遇。


おじいちゃんを道の駅あいろーど厚田で降ろし、厚田漁港への道を案内して別れる。
私が道の駅のトイレを借りているうちに、
落ち着くことなくおじいちゃんは厚田川の川原へ向かって走って行ったという。
この気温でもあの軽装でキャンプするつもりなんだなぁ。


「実はすれ違った時、嫌な予感はしたんだ」とダーリンが言う。
「まさかとは思ったけど、暗闇におじいちゃんの後ろ姿がヘッドライトに照らされた時、
やっぱり、と思ったよ」
「陽が暮れてから峠越えするとはねぇ」
道に飛び出してきた野生動物を轢きそうだったことといい、
夜の峠って、ドキドキするものに遭遇するもんだなぁ。
それにしても、何事もなくて本当によかった・・・。


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稲刈り、続々 [厚田の風景]

移住当初は若々しい緑色だった田んぼも、
黄金色となった今は重たそうに頭を垂れている。
稲刈りはいつだ、とワクワクしていたが、札幌往復を繰り返すうちに
あら、ここも終わったのね、あら、あっちも済んでる、と風景に変化が表れている。
いかにも実りの良さそうな場所から順繰り稲刈りに着手しているようだ。
今年は雨が多かったので、水を抜いた後もなかなか田んぼが乾かず、
雨と風で倒れてしまった稲も多い。
どうするのかなぁ、倒れた稲は手刈りするのかなぁ。だとしたら大変だなぁ。

そんな中、イチゴ農家さんの稲刈りが始まった。
厚田の農家さんは皆、基本的には米農家と思われる。
米以外に、ソバだったり、メロンだったりと、
イチゴ農家さんのように米以外も生産しているので、
本当に仕事量が多くて、皆とても働き者だ。
おうちのサンルームからイチゴ農家さんの田んぼが見えるので、
コンバインの出動を発見して、ダーリンと「稲刈り、始まった~」と盛り上がる。

呑気な二人はサンルームでコーヒーをすすりながら
ワクワク観察タイムである。
そういえば、イチゴ収穫の時に「稲刈りはそろそろですか」と聞くと、
「稲刈りを始めたら、コンバインが故障して、
修理に出してるから稲刈りが中断している」と言っていたっけ。
「代車出してくれると有難いなぁ。新しいのにはキャビンがあってエアコン付きだし」
とも言っていたっけ。
ダーリンにその話をし、「キャビン付いてるねぇ、代車かねぇ」などと推察。
あ、止まった。さっきも止まったねぇ。調子が悪いのかなぁ?
と、降りてきたのはご主人ではなく、スーパー農業女子の奥様だ!
カッコイイ~~~! コンバインも乗れるんだぁ!
今の私を漫画で描いたら、『憧れの先輩を尊敬のまなざしで遠巻きに見つめる後輩』の
表情で、眼の周りに星がキラキラ飛んでる、あんな状態に違いない。
いやぁ、それにしても農家さんたち、本当にカッコイイんだよなぁ・・・。

サンルームの目の前は、お隣の若夫婦の田んぼだ。
こっちの稲刈りはいつかなぁ。楽しみ、楽しみ。


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稲刈りアイドル [厚田の風景]

周囲の田んぼの殆どが稲刈りを終えた中、
おうちの目の前の田んぼはまだ終わっていない。
風の通り道なのか、雨の度にどんどん倒伏していって、
「どうなるんだろう・・・」とわからないなりに心配していた。
それが今日、いよいよ稲刈りを迎えたようだ。
何面もあるので何日かかるのだろうと思っていたが、
続々とコンバインがやってきて、3台で一気に始まった。
標高に沿って少しずつの段差がある田んぼを、
それぞれのコンバインが畔際から次々と刈って進んでいく。
ゴツい重機たちが並んでわしわし動いている様子は壮観で、
なんか戦隊モノでも見ているような、ココロ躍る風景だ。
と、例えてみたものの、戦隊モノなんて全然詳しくない昭和生まれのおばちゃんは、
頭の中でサンダーバードのテーマが鳴り響く。

また二人してワクワク観察タイムだ。
憶えたての、「キャビン、ついてるねぇ、エアコンかけてるかねぇ」なんて
うふうふ喜んで話しながら。
心配していた倒伏した稲も、凄いんだ、
コンバインって起こしながら刈っていくんだねぇ!
見る見るうちにどんどん刈られていく稲。
ところどころに積まれる稲わら。
凄いなぁ、凄いなぁ。ずっと見ていられるなぁ。

一番近い所を、お隣の若旦那さんが刈っている。
こちらを向いた時に、思わず「頑張れぇ~~」と手を振った。
気が付いた若旦那さん、角を曲がる前に、シュタッ、とカッコよく振りかえしてくれた。
わぁ~~と色めき立つ私達。
なんじゃ、この光景。
アイドルの出待ちしてるファンみたい。
とにかく、反応してくれたことも含めて、とっても楽しく観察した。
結局、あんなに何面もある田んぼを、1日半で刈りきっちゃったんだよ、凄いなぁ。


以前、ご近所さんと話している時に、「旦那さん、いっつも外を見てるねぇ」と
言われたことがあったっけ。
そうなんだよね、私達、コーヒータイムとか一服タイムとか、
何かと言えばサンルームに行って外を見ていることが多いんだよね。
ゆったり厚田の風景を観察しているつもりが、
実は通りかかった人に観察されてもいるくらい、おうちの中が丸見えなんだよなぁ。
隠すつもりもさらさら無いが、
パンイチでウロウロしたりするのだけは気をつけなくっちゃなぁ。
えへへ。


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鳥たちの変遷 [厚田の野生生物]

まだ厚田に引っ越す前、ひとりで下見に来て周囲を撮影したことがあった。
おうちのすぐ脇、山裾の延長線上の森と、
玄関脇のぼうぼうの庭は鳥たちの縄張りだった。
私がおうちに近づくと、すぐ傍の木からカラスが警戒心剥き出しの大声で鳴きだす。
「おーい皆! 俺たちの縄張りに、見知らぬ奴が侵入してるぞ!」って感じで。
少し離れた所にいるカラスが次に返事をし、さらに遠くのカラスも返してくる。
おうちのすぐ脇のカラスがそれにまた応えて、
あちこちでカラスがガァガァと大合唱する。
「何もしないよ! 見に来ただけ!」と私も負けじと声をかけるも、
ガァガァは止まらない。
そりゃそうだろう。空家で人間の脅威がないところに現れたんだもの、
みんなして、「よそ者、よそ者!」「侵入者!警戒!警戒!」となっていたんだろう。

山裾の森からはフクロウの声もしていた。
引っ越して間もなくは、「すごく近い所で鳴いてるねぇ」と驚いたものだ。


引っ越して、なんやかやと人間の営みが始まっていくと、
自然と距離が遠くなっていった。
カラスは居るけど遠巻きにしているし、
いつの間にかフクロウの声が聞こえなくなったので、もっと奥に移動したのかもしれない。

札幌では身近だったスズメも、ここではあまり見かけない。
電線に留まっているのは見かけるが、おうちの周りではむしろ、
スズメ科の別な鳥(あまりじっくり見ることはできないが、あきらかに色が違う鳥)が
森と庭木を行き来しているのを見ることが多い。
サンルームにぶつかって脳震盪を起こした、あのアオジもよく飛んでいた。
電線に留まっている鳥も、並んでいるようでちょっとサイズが違って、
尾羽が長いもの、体長が少し大きくて頭が小さいもの、カラス、トンビなど
バラエティ豊か。
しかも、その時によって、皆で田んぼ側を見ている時と、道路側を向いている時がある。
あ、そうだ。夏はデーデーポッポーの声がよく響いていた。キジバトだったのかな。

そして、カラス以外はみんないつの間にかいなくなっていく。
もっと暖かい場所に移動していくのか、冬籠りするのか。
老眼・乱視のおばちゃんの眼では 近くに来てくれないとなかなか観察できないが、
次のシーズンは鳥の変化も日記につけてみようかな。

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雪虫、舞う [厚田の野生生物]

この地域の稲刈りがほぼ終わった頃を見計らったように、
雪虫が舞いだした。
発足の雪虫は、白い綿毛に透けるように、小さくボチッと真っ青な部分がある。
これが、キレイなんだよなぁ。
ただの白いフワフワ雪虫よりも崇高な感じがして、
なんか、陳腐な表現だけど、妖精みたい。

朝晩もずいぶん冷え込むようになってきた。
お隣の若夫婦の、若奥ちゃま(めんこくて、奥様というより奥ちゃまと呼びたい)が
「稲刈り、うるさかったでしょ~。挨拶もしないで始めちゃって」と
顔を出してくれた。
「いやいや、初めての稲刈り見学が面白くって。旦那さんも手を振ってくれたりして。
ところで、雪虫ずいぶん増えたよね~。もうそろそろ降るのかな?」
「いやいや、まだでしょ~」などと話す。


気が付けば、あんなに夏中大騒ぎしていたカエルの声も、
田んぼの水を抜いたころからすっかり聞こえなくなり、
サンルームのガラスに貼りつくカエルも、来なくなってしまった。
あんなにバチバチ窓に突撃してきたアブもすっかりいなくなった。
ウッドペッカーの木の、ツンツン頭の先っちょにいちいち留まっていたトンボもどこへ行ったのか。
毎日飽くほど観察していた厚田の生き物たちが変化していることに、
札幌往復に忙殺されて気付いていなかったんだなぁ、と改めて思う。
厚田での初めての冬は、もうそこまで来ている。


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田んぼを焼く [厚田の風景]

お隣の若旦那とお仲間数人で、稲刈りが終わった田んぼを焼き始めた。
すべてに火を放つのではなく、田んぼの数か所に条間をまたぐように一列ずつ
バーナーで点火していく。
火は畝をゆっくり縦に移動していき、
火が消えた後の切り株は美しい真っ黒な姿に変わる。
枯れ色の切り株が、ちろちろと鮮やかな炎に包まれた後、真っ黒になる様子が
あまりにキレイで、これもまた見飽きることなく延々と観察してしまう。

全部の面に火が放たれて、皆が帰った後も、ゆっくりゆっくり、炎が移っていく。
おうちの中にも、ちょっと香ばしい煙の匂いが漂う。
何かの折に手を止めては、何度も何度も田んぼの様子を見る。
陽が落ちるのが早いので、もう辺りは薄暗くなってきたが、
ゆっくり、ちろちろと、田んぼのあちこちで炎がより美しくゆらめく。
燎原の炎、という言葉が頭に浮かぶが、
こんな穏やかな風景の表現ではないのかもしれない。
ああ、それにしても、キレイだなぁ。


暗くなっても田んぼのあちこちに火が残って、
真っ暗なはずの発足の夜に、ぼんぼりを灯しているかのようだ。
19時くらいに最後のぼんぼりは消えた。
私の中の、小さな祭りが終わったような気がした。


<訂正追記>
【雪虫、舞う】の中でお隣の若奥ちゃまがいらした話があったが、
ご挨拶にみえた内容は、「稲刈りがうるさいでしょ」ではなく
「家の中、煙たいでしょ」だったことを、綴りながら思い出した。
雪虫と若奥ちゃまの登場は、このわら焼きの日だったと訂正します。
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小さな圃場の恵み [家庭菜園]

お盆前に種を下ろした大根が次々と収穫できるようになり、
毎日の食卓に「うちの子」が登場するようになった。
草を刈って敷き詰めるだけの、なんちゃって自然農なのだが、
まったく耕さずに地上・地下とも
数センチ宿根を切って種を下ろしただけの圃場に、
又根にもならずに(12本のうち2本は又根になったけど)立派に育った。
うふ。立派とはいえ、直径6~7cm、長さはせいぜい20cm程度だけどね。

この大根の種は、去年まで市民農園で使っていた種の余りだった。
市民農園では、何故かとっても辛い、ちょっとエグみのある大根しか育たなかったが、
同じ種なのに、きめ細かい肌の、辛み・エグみの少ない、小ぶりの大根に育った。
葉も見事で、いわゆるフィボナッチ数列が目で見てわかる美しい形。
真上から見ていると、吸い込まれるような渦を巻いて、
「自然のカタチって、なんて美しいんだろう」と
草刈りもせずに見入ってしまう事の方が多かったかも。

この小さな圃場の横を通ったメロンのご近所さん夫妻も、
「こういう育て方でもしっかり育つんだねぇ」と言ってくださった。
なんちゃって自然農の常で、それぞれの種の個性で収穫時期もサイズもさまざま。
漬物用にと思って育てたものの、収穫はほぼ1本ずつだったので、
普通に調理してゆっくり全部いただいた。
あまりに可愛いので、葉をふりかけにしたり、皮も切り干し大根にしたり、はりはり漬けにして、
どうしても使えない尻尾や葉だって、細かくして草マルチに混ぜ余すことなく使い切った。
ああ、シアワセ。なんて嬉しい恵みだろう。

味をしめて、大根の畝の隣に小カブの種も下ろした。
間引きした際にその小さな葉もおかずにしたが、
こんなに小さくても、ちゃ~んとカブの葉の味がした。
気温も低くなり、日照時間もどんどん短くなっているのでなかなか成長しない。
霜でやられないように簡易ビニールトンネルを被せて様子を見ているが、
小カブはいつ収穫できるかなぁ。


今年は家庭菜園は諦めていたが、やっぱり自分で手をかけたものは
愛おしくて、本当に嬉しいもんだね。
稲刈りがすっかり終わって、山との境に巡らせてあった電気柵も撤去されたようだ。
この小さな圃場も、動物たちのえさ場になってしまうかもしれないが、
楽しみに、楽しみに、見守ろうねぇ。


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初雪はあられだった [厚田の風景]

お隣の若奥ちゃまと「雪はまだまだ」と話したばかりだが、
翌日10/16には初雪になった。
パラパラパラッと硬いものの音がしたと思ったら、
みるみるうちに丸い真っ白なあられが路面に広がって行った。
ピンポン玉が跳ねるように、道路にバウンドしてはコロコロと広がる姿の、
かわいいのなんのって。
でも、虫の目線で想像すると、これは凄いことだ。
自分サイズの巨大な丸いものが、直撃したりバウンドしたりしながら迫ってくるのだろう。
飛んでいる鳥だったら、翼に当たって飛びにくかろうし、
頭に当たってイテテ、イテテテ、と必死に宿り木を探すだろう。
おうちに守られて呑気に観察できるって、ありがたいことだなぁ。

私はもともと、道東の北見という地方都市で育った。
昔の北見は雪が比較的少なく、マイナス20度くらいまで気温が下がるのは当たり前。
冬の空の記憶と言えば、真っ青に晴れ渡った空。
そのまま夜は放射冷却現象でまっしぐらに凍れていく土地だった。
雪はいつも当たり前にサラサラのパウダースノーだったので、
札幌に転居して初めて降った雪が、あまりにベチャベチャしていてビックリしたものだ。
札幌での初雪が頭に当たった時、
「誰!? 私に濡れたティッシュをぶつけたの?」と、キョロキョロして
それが雪だったことに驚いたのだ。

発足の初雪は、可愛い可愛いあられだった。
きっと、北見とも、札幌とも違う冬なんだろうなぁ。

あっ、大変!
2本残っている大根を収穫してこなくちゃ!


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