雪虫、舞う [厚田の野生生物]
この地域の稲刈りがほぼ終わった頃を見計らったように、
雪虫が舞いだした。
発足の雪虫は、白い綿毛に透けるように、小さくボチッと真っ青な部分がある。
これが、キレイなんだよなぁ。
ただの白いフワフワ雪虫よりも崇高な感じがして、
なんか、陳腐な表現だけど、妖精みたい。
朝晩もずいぶん冷え込むようになってきた。
お隣の若夫婦の、若奥ちゃま(めんこくて、奥様というより奥ちゃまと呼びたい)が
「稲刈り、うるさかったでしょ~。挨拶もしないで始めちゃって」と
顔を出してくれた。
「いやいや、初めての稲刈り見学が面白くって。旦那さんも手を振ってくれたりして。
ところで、雪虫ずいぶん増えたよね~。もうそろそろ降るのかな?」
「いやいや、まだでしょ~」などと話す。
気が付けば、あんなに夏中大騒ぎしていたカエルの声も、
田んぼの水を抜いたころからすっかり聞こえなくなり、
サンルームのガラスに貼りつくカエルも、来なくなってしまった。
あんなにバチバチ窓に突撃してきたアブもすっかりいなくなった。
ウッドペッカーの木の、ツンツン頭の先っちょにいちいち留まっていたトンボもどこへ行ったのか。
毎日飽くほど観察していた厚田の生き物たちが変化していることに、
札幌往復に忙殺されて気付いていなかったんだなぁ、と改めて思う。
厚田での初めての冬は、もうそこまで来ている。
雪虫が舞いだした。
発足の雪虫は、白い綿毛に透けるように、小さくボチッと真っ青な部分がある。
これが、キレイなんだよなぁ。
ただの白いフワフワ雪虫よりも崇高な感じがして、
なんか、陳腐な表現だけど、妖精みたい。
朝晩もずいぶん冷え込むようになってきた。
お隣の若夫婦の、若奥ちゃま(めんこくて、奥様というより奥ちゃまと呼びたい)が
「稲刈り、うるさかったでしょ~。挨拶もしないで始めちゃって」と
顔を出してくれた。
「いやいや、初めての稲刈り見学が面白くって。旦那さんも手を振ってくれたりして。
ところで、雪虫ずいぶん増えたよね~。もうそろそろ降るのかな?」
「いやいや、まだでしょ~」などと話す。
気が付けば、あんなに夏中大騒ぎしていたカエルの声も、
田んぼの水を抜いたころからすっかり聞こえなくなり、
サンルームのガラスに貼りつくカエルも、来なくなってしまった。
あんなにバチバチ窓に突撃してきたアブもすっかりいなくなった。
ウッドペッカーの木の、ツンツン頭の先っちょにいちいち留まっていたトンボもどこへ行ったのか。
毎日飽くほど観察していた厚田の生き物たちが変化していることに、
札幌往復に忙殺されて気付いていなかったんだなぁ、と改めて思う。
厚田での初めての冬は、もうそこまで来ている。
鳥たちの変遷 [厚田の野生生物]
まだ厚田に引っ越す前、ひとりで下見に来て周囲を撮影したことがあった。
おうちのすぐ脇、山裾の延長線上の森と、
玄関脇のぼうぼうの庭は鳥たちの縄張りだった。
私がおうちに近づくと、すぐ傍の木からカラスが警戒心剥き出しの大声で鳴きだす。
「おーい皆! 俺たちの縄張りに、見知らぬ奴が侵入してるぞ!」って感じで。
少し離れた所にいるカラスが次に返事をし、さらに遠くのカラスも返してくる。
おうちのすぐ脇のカラスがそれにまた応えて、
あちこちでカラスがガァガァと大合唱する。
「何もしないよ! 見に来ただけ!」と私も負けじと声をかけるも、
ガァガァは止まらない。
そりゃそうだろう。空家で人間の脅威がないところに現れたんだもの、
みんなして、「よそ者、よそ者!」「侵入者!警戒!警戒!」となっていたんだろう。
山裾の森からはフクロウの声もしていた。
引っ越して間もなくは、「すごく近い所で鳴いてるねぇ」と驚いたものだ。
引っ越して、なんやかやと人間の営みが始まっていくと、
自然と距離が遠くなっていった。
カラスは居るけど遠巻きにしているし、
いつの間にかフクロウの声が聞こえなくなったので、もっと奥に移動したのかもしれない。
札幌では身近だったスズメも、ここではあまり見かけない。
電線に留まっているのは見かけるが、おうちの周りではむしろ、
スズメ科の別な鳥(あまりじっくり見ることはできないが、あきらかに色が違う鳥)が
森と庭木を行き来しているのを見ることが多い。
サンルームにぶつかって脳震盪を起こした、あのアオジもよく飛んでいた。
電線に留まっている鳥も、並んでいるようでちょっとサイズが違って、
尾羽が長いもの、体長が少し大きくて頭が小さいもの、カラス、トンビなど
バラエティ豊か。
しかも、その時によって、皆で田んぼ側を見ている時と、道路側を向いている時がある。
あ、そうだ。夏はデーデーポッポーの声がよく響いていた。キジバトだったのかな。
そして、カラス以外はみんないつの間にかいなくなっていく。
もっと暖かい場所に移動していくのか、冬籠りするのか。
老眼・乱視のおばちゃんの眼では 近くに来てくれないとなかなか観察できないが、
次のシーズンは鳥の変化も日記につけてみようかな。
おうちのすぐ脇、山裾の延長線上の森と、
玄関脇のぼうぼうの庭は鳥たちの縄張りだった。
私がおうちに近づくと、すぐ傍の木からカラスが警戒心剥き出しの大声で鳴きだす。
「おーい皆! 俺たちの縄張りに、見知らぬ奴が侵入してるぞ!」って感じで。
少し離れた所にいるカラスが次に返事をし、さらに遠くのカラスも返してくる。
おうちのすぐ脇のカラスがそれにまた応えて、
あちこちでカラスがガァガァと大合唱する。
「何もしないよ! 見に来ただけ!」と私も負けじと声をかけるも、
ガァガァは止まらない。
そりゃそうだろう。空家で人間の脅威がないところに現れたんだもの、
みんなして、「よそ者、よそ者!」「侵入者!警戒!警戒!」となっていたんだろう。
山裾の森からはフクロウの声もしていた。
引っ越して間もなくは、「すごく近い所で鳴いてるねぇ」と驚いたものだ。
引っ越して、なんやかやと人間の営みが始まっていくと、
自然と距離が遠くなっていった。
カラスは居るけど遠巻きにしているし、
いつの間にかフクロウの声が聞こえなくなったので、もっと奥に移動したのかもしれない。
札幌では身近だったスズメも、ここではあまり見かけない。
電線に留まっているのは見かけるが、おうちの周りではむしろ、
スズメ科の別な鳥(あまりじっくり見ることはできないが、あきらかに色が違う鳥)が
森と庭木を行き来しているのを見ることが多い。
サンルームにぶつかって脳震盪を起こした、あのアオジもよく飛んでいた。
電線に留まっている鳥も、並んでいるようでちょっとサイズが違って、
尾羽が長いもの、体長が少し大きくて頭が小さいもの、カラス、トンビなど
バラエティ豊か。
しかも、その時によって、皆で田んぼ側を見ている時と、道路側を向いている時がある。
あ、そうだ。夏はデーデーポッポーの声がよく響いていた。キジバトだったのかな。
そして、カラス以外はみんないつの間にかいなくなっていく。
もっと暖かい場所に移動していくのか、冬籠りするのか。
老眼・乱視のおばちゃんの眼では 近くに来てくれないとなかなか観察できないが、
次のシーズンは鳥の変化も日記につけてみようかな。