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漬物仕込み 第一弾 [保存食]

小さな圃場で大根を育てたものの、漬物を仕込む量を一気に収穫できないと悟り、
早めに顔役さんの奥様に、「10本程度大根を買いたい」とお願いしていた。
その際、「鰊漬けもしたいなぁ」と話したら、
「いつも知り合いから小ぶりの札幌大球を買うんだけど、使い切れなくって。
3個組で買うんだけど、そのうち1個どうだい?」と提案いただき、
「使い切れないんで、一番小さいヤツで」とお願いした。

届けていただいたのは、雪虫真っ盛りの時だった。
たかってくる雪虫を払いながら、札幌大球をお安く分けていただき、
大根に至っては「肌が汚いからお代はいらないから」と、なんと無料で分けていただいた。
一番小さいヤツ、とはいえ札幌大球は直径30cmはあろうかというデカさ。
大根も、うちの子の倍の長さで、ずっしり重い。
おうちには軒下が無いので、庭に支柱で小さな物干しを組んで、天日干しすることにした。
霜が降りたらどうしよう、雨が降ったらどうしようと、最初は不安だったが、
日中は比較的お天気に恵まれたので、順調に干しあがりそうだ。

札幌大球は、握力が非力な私では無理そうだったので、
最初にダーリンに4分割してもらったが、この4分割でそれぞれ1個分あるくらいデカい。
鰊漬け第一弾はこの1個だけで十分そうだ。
鰊漬けの仕込には大根干しは間に合わないので、先に塩をまぶして水抜きをしながら、
他の野菜たちをどんどん切っていく。
漬けあがりを想像しながら淡々と切っていく作業は、それだけでシアワセだ。
今年は石狩産の身欠きニシン、厚田産の野菜たちで漬けられるんだなぁ。
地元の微生物と、移住してきた私たちの微生物が融合して
今年の漬物が出来ていくんだと思うと、じわじわと嬉しくなってくる。
仕込んだら、あとはお手入れしながら漬けあがりを待つのだ。

この食材はここで獲れて、この野菜はこの方が育てて、と思い浮かぶものたちで作る。
こういうのって、なんか、なんか、
とっても豊かな時間だと思うなぁ。


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こげ茶色の服の・・・ [厚田の野生生物]

厚田川に沿って延びている道道月形厚田線は、峠に入るまでは
片側が山、片側は厚田川に面して比較的開けた風景になっている。
野生動物達は川に向かって渡って行ったりするので、
さながら道道は横断歩道のようなもの。
峠ではしょっちゅうキツネが路肩にちょこん、と居たりするが、
この季節は特にシカに注意なのだ。
シカに衝突して発足に通っていた人の車が廃車になったという話は
すでに7月に聞いていたが、この時期の雄シカは時に攻撃的らしい。
夜はシカの鳴き声が響き渡る。
森でよく耳にするピャッ、みたいな高い短い声ではなく、
繁殖期のオスの、長い叫び声だ。
私には「どぶろっく」の♪女、女、女~~と唄っている声が重なる。
ああ、今一生懸命な時期なんだなぁ・・・と。


発足から厚田市街に行くだけで、カーブの向こうにシカが渡っていたりする。
ダーリンが札幌通いをしていた頃、「茶色い服の人が立ってる、と思ったらシカだった」
という話があったが、
今の季節は「こげ茶色の服の、角をつけている人」が悠々と横断していたりするのだ。
先日、顔役さんの奥様が、
「畑を立派な角の雄シカを先頭に、6頭で行進してたわよ。
家の中から息を殺してそ~っと覗いてたさ~」って話されてたっけ。

そんな折に! とうとうおうちの前を、走っている姿を目撃した。
2頭の雌シカを追って、目の前の田んぼの中を横切っていく、
「こげ茶色の服の、角をつけている人」!
悠々と道道を渡っていた個体とは違い、必死で追いかけまわしている感じ。
角がそんなに立派じゃなかったように見えたから、若い雄シカなんだろうなぁ。
ダーリンとふたり、アテレコが始まる。
「いや~! なんかついて来る、あの男~!」
「ま、待ってくれよぉ、俺、悪い奴じゃないよぉ」
「やめて~! 来ないで~!」
「二手に分かれて、まいてやりましょ!」などと、勝手なストーリー展開。
あっと言う間におうちの視界からいなくなってしまったが、
走る姿がなんとも美しく、お尻の白い毛が可愛かったなぁ。

やっぱり、電気柵がなくなった途端、出現率が高くなった。
下見に来た晩春ころも、普通におうちの前のアスファルト道に
シカのふんがコロコロ落ちていたっけなぁ。
改めて、野生生物たちとの距離の近さを感じた。


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