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物置の雪問題 [厚田民としての生活]

物置の背後は なだらかな山裾だ。
移住前の荷物運びの頃にはもう、背丈を超える笹薮が生い茂っており、
この山裾の地形はいまでも把握できていない。
が、物置のすぐ脇から側溝に向けて、かなりの勢いで水が流れ込んでいる音がする。
音の出どころを探ろうにも、クルミと思われる枝が暴れた木と、大量の笹で
側溝が見えないまま積雪を迎えてしまった。
おそらく小さな沢筋があるのだろう。
その沢と側溝の傾斜が迫っているせいで、物置の片側の床下はけっこうな空間がある。
当初からそこには不要な角材やら鉄骨などが突っ込まれて、空間を埋めてはあった。
以前キツネが物置に入ってきたのも、おそらくその空間からだと思われ、
角材などの隙間を掻き分け、床にあいた穴から物置に入ることができたのだろう。
さらに、その傾斜がだんだん強くなってきているのか、長年の雪の重みからなのか、
窓枠が歪んで、窓を閉めても三角形の隙間ができる。
残念なことに、こちら側が冬期間の風の通り道になるので、
雪もこちら側に吹きだまるのだ。

お隣の若旦那さんが、年末にショベルローダーで除雪してくれた際に、
この屋根下も押っつけて低くしていってくれたにもかかわらず、
普段は車庫面部分しか除雪をしていないので、物置周りはすごい積雪だ。
一部が二階建てになっている大きな物置だが、
沢側に面した一階の屋根は もうすっかり埋もれて地続きになってしまった。
いいかげん物置の雪下ろしをしなければならない。


「物置、雪下ろししないと あのままじゃ潰れちゃうよ。
一度中で暖房焚くと落ちてくれるかもしれないな」と、
お隣の若旦那さんがアドバイスをくれたので、
ダーリンはポータブルストーブを持って行って焚き始めた。
とはいえ、周囲がこれでは屋根が温まっても同じ高さだと落雪しない。
軒下を少し雪かきして落ちる場所を作ることにした。

ジャジャ~ン。新兵器登場~。
昔ながらのかんじきを履いて出動するのだ~!
札幌のホームセンターに行った時、安くなっていたのだった。
「雪があるうちに原野を把握しておきたいね、スノーシューなんかがあるといいね」
なぁんて話していたのだが、実際のところ雪かきに明け暮れる今日この頃は
高くておしゃれなスノーシューより、かんじきでしょ、かんじき!
無敵な気分で物置に向かったが、
さらさら、ふわふわのまま深く積もった発足の雪は、かんじき有りでも沈む、沈む。
歩きづらいかんじきで、かつ膝上まで沈むとなると、なかなか雪かきが難しい。

ええい、今度はこれでどうだ!
野菜ケースなら底面が50×30cm位あるので、さすがに沈まないだろう。
2個の野菜ケースを交互に雪の上に投げ入れて、そこを一歩ずつ進む。
うむ。歩みは遅いが、沈まずに目的地に辿り着けた。
これもなかなか気に入った。君のことは箱かんじきと名付けよう!
1mほど積み上がった屋根の雪。私のリーチでは奥まで届かないが、
軒先部分だけでも屋根から下ろす。
お、軒下は自然に落ちた雪で圧縮されているのか少し硬いので、
かんじきだけでも沈まない足場がありそうだ。
ショベルローダーが低くしてくれたと思われる部分は、
見た目は高さがほぼ変わりないようでも、ふかふかしているので
屋根の雪を転がせば少し沈んでくれるみたい。
よ~し、あそこに向けて、どんどん投げ込むぞ~~!!

小一時間ほど作業して、すっかり体もぽかぽかだ。
全然雪下ろしは終わっていないが、
何故か謎の達成感を持って作業を終えることにした。
奥の雪はポータブルストーブ君の活躍に期待しよう。

ま、まだ1階の屋根しか手をつけてないけどね・・・。


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元の木阿弥 [厚田民としての生活]

年が明けてからは比較的晴れ間が多かった。
ダーリンは毎日毎日ポータブルストーブを持ち込んでは焚いていたが、
物置の2階の屋根に積もってしまった雪はなかなか落ちてくれない。
これだけ厚い雪だと、冬の弱いお日様では融けてくれない。
1階の屋根は下から菜園の支柱で突ついて
何か所か空気の通り道を作ったのが功を奏したのか、一気に落ちてくれた。
これに気を良くして、2階の屋根の雪に筋をつけるプランを思いつく。
私が箱かんじきを使って物置裏に行き、車庫前に待機したダーリンにロープを投げ、
この厚く積もった屋根の雪に渡す。
ロープで雪に筋をつけることができれば、雪にできた筋で融ける隙間ができて、
上からのお日様と下からの暖房で落雪しやすくなるのでは、というプランなのだ。

でも、ダーリンはこのプランは納得がいかないようで、
ひとりでロープを投げては、雪庇から徐々に落としていくプランで始めた。
この辺の採用方法の違いは ちょくちょくあるので、口を出さずに見守る。
屋根からせり出した雪庇がバサッ、バサッとうまいこと落ちたが、
そのうちに凍った部分に刺さってロープが動かなくなり、プツンと切れてしまった。
あ~。ダーリン、嫌んなっちゃってる。
というわけで、下からのアプローチは諦めて、
物置で頻繁に暖房を焚くプランに切り替えることにした。
2日ほど この暖房プランで雪下ろしを試みたが、お日様の後押しを受けても
屋根から10cmほど せり出しただけで、2階の屋根の雪はちっとも落ちなかった。

ていうか、せり出した雪の底面はカチカチに凍っており、
暖房とお日様で少しは屋根の接地面が融けるものの、それが凍る勢いの方が強くて、
「雪の塊」から「氷に載った雪の塊」に変化してきてしまっているかも。
う~む。ちょっと怖いが、屋根に上って雪下ろしするしか方法はなさそうだなぁ。


その夜からまた雪が降り出した。
一晩で30cm降った。
せっかく一掃できた物置の1階屋根にも、しっかり積もってしまった。
元の木阿弥。
この冬の間、これを何回か繰り返すんだろうなぁ。
・・・雪が落ち着く日を狙って、また頑張るとするか。


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雪国気分で雪下ろし [厚田民としての生活]

2日後にも30cmの降雪。
ああ、どうしよう。物置の屋根雪はどんどん積み上がる。
ちょっと晴れ間があっても積もった雪が圧縮されるだけで、事態はどんどん悪化していく。
もう暖房で下から融かして落とすのは悪手だ。
すっきりしたはずの1階の屋根も、落ちずにつっかえている。
屋根雪が滑り落ちるようにスロープを付けたつもりだったが、全然甘かった。

そんな折、お隣の若旦那がまたショベルローダーでやってきてくれた。
前回と同じように建物際ぎりぎりまで削って、落雪スペースを作ってくれたが、
「これ以上になると、物置に繋がっている電線に引っかかるので
早めに対処した方がいいよ」とアドバイス。
うむ。そろそろ重い腰を上げるか。

ダーリンと二人、出動する。
私はお気に入りの かんじきを装着して、裏にまわれるようにしよう。
屋根から落ちた雪をさらに遠くに落として今後の雪に備えるのだ。
1階の屋根に脚立を立てて、ダーリンは2階の屋根に上る。
「うわー、結構高い。なかなか怖いぞ~」
申し訳ない、私はきっと上れない。1階の屋根を担当するよ。
ガッチリ締まった雪がダーリンの腰の高さまである。
まずは自分の立ち位置の雪下ろしをして、徐々に雪下ろしのスペースを広げていく。
「屋根の接地面が凍ってて固い!」
足元が危うい上に手強いようだ。軒先までは遠い。
頑張っているダーリンに報いなければ!
私もリーチが届かない1階の奥に手をつけようと、屋根に足を掛けた途端、
ズルッと滑って、ガン、と屋根に突っ伏す。
しまった! かんじき履いたままトタン屋根に足をかけちゃった。滑って当たり前だぁ。

「だ~か~ら~。BERAは無理しないの!」と指導が入る。
とほほ。なんか役に立ってない私。
仕方ないので、1階屋根の軒先が済んだら、
隣りの若旦那さんが作ってくれた除雪跡にせっせと落とす。
それにしてもすごいなぁ。
2m超のイタドリが物置裏に密生していたのに、雪でぜ~んぶ隠れてしまったんだなぁ。

物置の前にまわって、下から見上げてみると、
ダーリンは肩口から上しか見えない。おー。まるで雪国の雪下ろし風景だなぁ。
「そろそろ軒先に近くなってきたから気を付けてね~」と声を掛ける。
軒先の雪庇部分を下から突いてみたが、ガッチガチに凍っているので、
これを無理やり崩そうとするのはかえって危険とみた。
軒先から1mくらいを残して、今回の作業は一旦終了。


途中、通りかかった地元の方々が、車の中から笑顔で会釈してくれる。
「お~、新入りさんたち、やってる、やってる(笑)」って感じなのかなぁ。

いつも中途半端で作業が終わってる感じがするが、
まぁ、一年目の様子見、様子見。
無理はしないんだ~。


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地元でホワイトアウト [厚田民としての生活]

「入院案内郵送してほしい。ポストあるでしょ?」と連絡が入る。
ポスト、厚田まで出ればあるけど・・・
ダーリンが浜にお手伝いに行ってるから車がない。
退院してから、救急病院で借りた松葉杖の返却証が無いとか、色々不便もあるようだ。
姉が残していた書面やレシートには一切触っていないので、
テーブルに積んであるものを探してほしいこと、
郵送は明日になるので待ってほしいことを伝えて電話を切る。

厚田の天気は荒れていた。
相変わらず雪は わしわし降って来るし、
ダーリンの話だと浜はしょっちゅう吹雪いているそうだ。
退院の時は触れないようにしていたが、
ひどい言葉を浴びせてから姉とその話はしていなかった。
どうしても気持ちの整理がつかないので、手紙を書いて同封した。
一度、きちんと嫌なものは嫌だと伝えておきたかった。
そして、それはそれとして姉を大好きだし、愛している、と。


翌日、ダーリンが戻ってから、ひとりで厚田市街地に向かう。
発足は穏やかな雪だったが、浜に近づくにつれ風が強くなり、
積もった雪も巻き上げての吹雪になった。
走り慣れた道とはいえ、くねくねと曲がる山と川に挟まれた道。
路肩が良く見えないまま、ドキドキ運転しながら なんとか厚田に着く。
郵便局がある場所は浜により近いので、吹雪もすさまじい。
こんな中、局員さんが吹き溜まった駐車場の除雪をしていた。
車を下りると、息もできないほどの突風。
これじゃ、掻いても掻いても吹き溜まるんだろうなぁ。
会釈して、そそくさとポストに投函する。
国道を横切るだけでも視界が悪く、命からがら発足に逃げ帰る。

帰宅して1時間ほどしてから、はっと気が付く。
「郵便局で切手を買って、貼ってから投函しようとしていたんだった!」
『迂闊さん』は、またもや吹雪に気を取られて大事なことを忘れてしまっていた。
慌てて郵便局に電話をかけると、
「切手を貼っていない郵便物があったので、集荷せずに取り置いてあります」との事。
ありがたい!
吹雪の中、慌ててまた厚田へ向かう。
一体何をしに厚田まで出たんだ。まるで吹雪体験アトラクションしてきただけじゃないか。
とほほ、と思いながら車を走らせていると、
一気にぶわ~っとホワイトアウトした。
ぎゃー、何も見えない。路肩はどこだ。
ハザードを点けて超のろのろ運転をしながら、
「どうか前からも後ろからも車が来ませんように」と祈りながら進む。
時折何度かふっと視界が開けて、「あ、この辺りまで来てるんだ」と確認しつつ、
なんとか郵便局に辿り着いた。
「いや~、大変失礼しました。取り置いていただいてありがとうございます」と
用事を済ませ、ドキドキしながらまた発足に戻る。
帰り道は、吹雪いてはいてもホワイトアウトするほどではなく、助かった。

いやはや。厚田に出るだけで命の危険を感じるとは。
手強いぜ、冬の厚田。


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厳寒期にはするもんじゃない [厚田民としての生活]

父の介護と看取り、日々の雪との格闘、姉の骨折。
慌ただしく過ぎた冬の日々。
はたと気が付くと、11月中旬を最後に、汲取の手配をしていなかった。
さすがに2か月半も経っていてはひっ迫した状況かもしれない。
が、汲取口には屋根からの落雪が高く高く積み上がり、
この雪かきをしなければ手配することもできない。
今日は晴れたことだし、本腰入れて汲取口の発掘に挑むか!

この地域では汲取を依頼しても即日で来てくれることは無い。
とりあえず依頼して、数日後に来るのが通常。
ただ、「落雪位置に汲取口があるため雪かきして空けておかなければならない」ため、
訪問前日に連絡が欲しい旨お願いし、汲取を依頼した。


いや~、手強い。
基本、屋根の雪は室内からの暖房の熱と、お日様の力で落としている。
ということは、落雪時は必ず屋根の接地面が融けているということだ。
それが落下して、日当たりの悪い北側に積み上がっている。
そう、落下した毎に氷の面ができて、氷・圧雪のミルフィーユになっているのだった。
大好きなスノープッシャーも、雪かきショベルも、歯が立たない。
剣先スコップでガシガシ砕きながら除雪していくのだ。
その高さ・硬さ・密度。ちっとも捗らない。
何日か前に、ダーリンが雪かきついでに少し崩してくれていたのだが、
なるほど、「少し崩す」程度で終わった気持ちがよくわかる。

う~む、これは除雪を目指すのではなく、
『人ひとりが入れて、汲取口にホースを入れられる洞穴を作る』、に方針変更だ。
唸れ、剣先スコップ! 耐えろ、私の関節!
掘って掘って、掘りまくるのだ~~~!
2時間ほどの激闘で、なんとか汲取可能な状況にした。
「ちょうど明日発足地域に行くので、明日の午前中に伺いま~す」と連絡が入る。
よしっ! どうか明日まで雪が降らず、屋根の雪も落ちませんように。


翌日。来てくれたが、ホースが刺さらない。
「凍ってますね~」
ぎょえ~!! そうだった!
昭和の古い家に住んでいたことがある私達姉妹は、便槽も凍ってしまうことを知っていた。
姉は、「冬になったら凍っちゃうから、早めに汲取してもらいなよ」と言っていたっけ。
すっかり記憶が飛んでいたよ~。
いやいや、そう言ってはいられない。
「バケツに熱湯持ってきます!待っててください」と待機をお願いし、
バケツ3杯熱湯を注いだところで、無事実行可能となる。
お手数をお掛けしたことをお詫びすると、
「全部融けてはいないと思うから、3月以降の融ける時期になったらまた呼んで」と
言って引き揚げて行かれた。胸を撫で下ろしながら見送る。
いや~、厳寒期にするもんじゃないね、汲取。
先手、先手で手配することが肝心。


翌朝はよく晴れあがり、お日様の力で屋根雪が一気に落ちた。
激闘の末作った洞穴は7割方塞がってしまった。
良かった~。昨日のうちに済んで。


タグ:厚田 汲取 落雪
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交通トラブル多発 [厚田民としての生活]

雪と晴れ間が交互に入り混じる天気。
今日は札幌へ所用を足しに行こう。
もうすぐ確定申告だが、書面管理が甘い私は移住のゴタゴタで一部が見つからない。
転居前の札幌中央区役所に行って証明書を出して貰わなければ。
ダーリンも別な所用があって時間がかかりそうなので、
その隙に4カ月ぶりのカットに行こうかと、懇意の美容師さんに連絡してみた。
「転んで手首を骨折しちゃって。しばらくお休みさせていただくんです」
なんと! ここにも転倒による骨折者が!
今年の札幌は骨折で救急搬送される人が多いとは聞いていたが、
私の周囲だけでも2人も骨折するなんて。やっぱそうなのか~、と実感する。
美容師さんは仕事復帰まで1ヶ月位かかるとのことなので、
その頃まではカットはお預けだ~。

札幌に向けて出発する。
厚田の浜方面は風が強いので、発足に比べると積雪は多くない、と聞いていたが、
どうしてどうして、結構な積雪だと思う。
ただ、風に飛ばされるのか、路面が出ている所は多い。
特に、吹雪の時には恐怖の場所となる 風の吹き抜けポイントは、路面がすっかり出ている。
「ここさぁ、吹雪の時、凄かったよね~」なんて話しながら進んでいくと、
路肩に突っ込んでスタックしている車があった。
もうすでに他の車2台が救出に動いていたので そのまま進んだが、
時々家の前を通る車に似ていたような。地元の人かなぁ。

カーブを曲がる度に路面状況が変わる。
久々のアスファルト路面に、つい調子に乗って運転したくなる人もいるだろうなぁ。

札幌に入ると、幹線道路はほとんど路面が出ていて、乾いてさえいた。
積み上がった雪は、去年より低い気がする。もう融けて縮み始めている?
やっぱり札幌は春が来るのが早いのかな。
走り慣れた流れのいい幹線道路でちょっとした渋滞になっていた。
あれ。パトカーと数台の車が停まっている。事故かなぁ、スピード違反かなぁ。

所用を足し、あいの里でトイレタイムと
ちょっとした買い物をしてから厚田に戻る。
帰り道はやや風が強く、晴れて良く見えていた厚田の山々が薄い雲に覆われていた。
「厚田方面のお天気、ちょっと不穏だね」と言いながら車を走らせていると、
小高い大きなカーブの脇で、横転(!)しているワゴン車があった。
「往き道の時は無かったよね? 大丈夫かな?」と心配していると、
ダーリンは路肩に停まって様子を見に行った。

「まだ中に人が居た。声を掛けたら、大丈夫です、手助け不要です、と言われた」
と戻ってきた。
横転した車の中で、横倒しになったまま警察かJAFが来るのを待っているのかな・・・。
車は路面から逸脱して、うまい具合に停車可能な空間で横転している。
私達は路面を塞いで停車しているのだから、手助け不要というなら さっさと戻ろう。


往きも帰りも交通トラブルを目撃して、ドキドキしている。
春近しといえども、まだまだ冬道の用心は必要だなぁ。


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トイレに関するエトセトラ [厚田民としての生活]

札幌から戻ってくると、家の中がトイレ臭い。なんだ?
ダーリンが外に見に行ってくれる。
 
「トイレの換気扇から変な音がする」
一旦コンセントを抜いて様子を見ることにした。
トイレの窓は落雪で開けられなくなることを見越して、
防寒のため外から塞いでおり、換気扇を使う以外には換気ができない。
う~む、換気できないとこんなに臭いのか。換気扇って、すごく重要だったんだなぁ。
ダーリンはこりゃたまらん、と再度確認しに出て行った。
高く積み上がった落雪のおかげで、脚立を使わずとも
換気煙突のてっぺんまで手が届くのは、積雪時期の思わぬメリットではある。
「羽根にビニールが巻き付いていた。取ったからきっと大丈夫だと思う」
再度換気扇を回すと、みるみる臭いが無くなっていった。
あ~、ありがたい。直してくれてありがとう、ダーリン。
昼夜休みなく稼働してくれている換気扇よ、ありがとう。
それにしても、すべてが雪に覆われてゴミが舞う状況は考えられないのに、
一体どういういきさつでビニールが巻き付くことになったのだろう?
床下をネズミが? 「ビニールや新聞紙で巣作りをする」と言う情報を思い出し、
なんだか嫌な想像が頭をよぎる。

一段落ついて、PCで公共料金の請求額などをチェックする。
ぎょえっ! で、電気代が高い~~!
冬になってからは大体4500円前後だったが、今月は9000円とな!
おうちで常時稼働しているものとしては、
 ・ストーブ(消すと冷えきっちゃうし、屋根の雪下ろしの為にも、夜中も焚き通し)
 ・トイレの換気扇(前述。常時稼働必須!)
 ・ボイラー(水道凍結防止も兼ねて冬は点けっぱなし)
くらいだよなぁ。あとはそれぞれのPCと、照明位だ。
ああっ! 12月に入ってから、トイレ暖房にオイルヒーターを24時間稼働させてた!
2か月遅れで請求が来るから、原因はこれか!
汲取トイレは下部に広くて寒~い空間があるので、
一度なんか、用を足してパンツを上げたら、
この短い時間でパンツがキンキンに冷え切ってて
「ええっ? パンツ濡れてる?」と勘違いするほどに寒かったのだ。
小さなオイルヒーターを足元に置いただけで、随分と心休まるようになったものだ。
ああ、でも、おうち全体と匹敵するほど、
オイルヒーターだけで電気を喰うのか・・・。

いや、これは今の所、必須だ。
でも、このままこの電気代が続くのは困る。
早く、早く、暖かくなってほしい・・・。


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雪洗い [厚田民としての生活]

ダーリンがニシンの網外しのお手伝いに、早朝から出かけていく。
早い時は昼ごろ、大漁の時は夕方遅くなってから、コタコタになって帰ってくる。
長靴にはニシンの大きなウロコを大量に付けて、
ジャンパーにはウロコやカズノコ・潮の固まりのようなものをいっぱい付けて、
海の香りをさせながら帰宅するのだ。

このまま洗濯機にかけるわけにはいかないので、
ふんだんにある雪を使って、外で下洗いをすることを思いついた。
雪の上で ややこすり付けるようにガシガシと滑らせると、
ジャンパーに付いた固形物は大体こそげ落とすことができる。
長靴に貼りついたウロコは、ちょっと握って固くした雪でゴシゴシすると、
氷の粒がクレンザーの役割を果たして、あらかたのウロコが落ちてくれる。
秘儀、雪洗いの術~。
あとは、おうちの中で特に汚れた部分を下洗いしてから洗濯機におまかせするのだ。


私は魚が得意ではないので、もっぱら魚調理はダーリンの担当だ。
肥料袋いっぱいのお土産を、疲れたカラダにムチ打って、大量に捌いてくれる。
冷蔵庫に入りきらない量の白子・カズノコ・開き・半身・・・。
塩蔵したもの、たて塩に漬けたものは寒い玄関に、
干物用のものは段ボールで作った窓付きの箱に吊るして、扇風機乾燥させる。
なんか、山あいのおうちなのに、玄関も居間も、番屋の匂いが充満している。(笑)
屋外にも物置にも干せないんだから、仕方ないよね。
ニシン漁、長く続くと大変そうだなぁ。ダーリン、筋肉痛でバキバキだしなぁ。
それに、雪が融けちゃったら雪洗いはできないなぁ、と思ったが、
いやいや、その頃にはニシン漁は終わって、ダーリンは飲食店のお仕事が始まっているのか。
うまい具合に季節は巡っていくんだなぁ。

まだ起こっていない先の事を想定するのは 必要なことだと思うけれど、
起こるかどうかわからないことを不安に思って心配するのは、不要な気がする。
今 この目の前で出会う ひとつひとつの事を、
毎度毎度 新鮮に出会って、丁寧に楽しんでいけばいいんじゃないかと思う。

大好きなブルーハーツの「情熱の薔薇」という曲に、
『なるべく小さな幸せと なるべく小さな不幸せ なるべくいっぱい集めよう』
ってフレーズがあるんだけど、心から、そう思うよ。
大事件も、強い刺激も、欲していない。
微細な変化、ちいさな感情の動きを、じっと見つめて味わっていく。
そういう暮らしでありたい、と思うよ。
ふふふ。この雪洗いをしたことで、
いずれ雪が融けて、庭にうっすらと海のミネラルが浸透してくれたらいいなぁ。


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冷凍庫がやってきた冬の終わり [厚田民としての生活]

冷凍ストック用に、ダーリンが冷凍庫を買ってくれた。
ひとりの時に届いたらどうしようか、と思っていたが、
ダーリン在宅中に届いてくれてありがたい。
床に不安のあるキッチンには現状置けないので、とりあえずはキッチン横の部屋に設置。
作り貯めた身欠きニシン、酢〆ニシン、カズノコの塩漬け、ホッケの開き等々を、
簡易真空パックにしてから冷凍庫に収めた。
これからは肥料袋いっぱいのお土産も、下処理さえすれば冷凍庫におまかせできる。
加工して、冷凍してからなら、お裾分けも慌ててしなくたっていいしね。
次の冬は、雪に閉ざされても冷凍品があるから大丈夫、って安心感があるのは大きいなぁ。

気が付けば、3月下旬になってから雪らしい雪が降らなくなった。
むしろ、この時期の発足は晴れの日が多いんだね。
雪景色がいまだ広がっているし、雪崩しに夢中になっていたので冬気分だったが、
もう冬ではなくなっていたんだ、と気付いてびっくりした。


おうちの前の田んぼは1週間ほど前に融雪剤を撒いていて、明らかに撒いた所が低くなっている。
まだ雪に埋もれていて、下はどんな土地かもわからないまま、
「この辺を開墾して畑候補地にしようかな」と思う場所に、
私も、もみ殻燻炭を撒いて少しでも雪解けを促そう。

もう ちゃんとした雪は降らないんだろうな。
移住前は、「雪室を作ってみたい」「イグルーを作ってみたい」とか
「かまくらみたいのを小さくくり抜いて中で燻製を作ってみたい」とか
色々な雪遊びを考えていたけど、いざ冬が始まっちゃうと それどころじゃなかったな。
今年は慣らし運転。何かといえばアタフタしてたのも楽しかったけど、
この経験を生かして次の冬はもっと違う楽しみ方をしようねぇ。

翌朝は雨が降った。
雪ではなく霧で真っ白だった。
発足はもう早春だった。


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海から来たヘンゼルとグレーテル [厚田民としての生活]

4/4をもって今年のニシン漁は終了。
極寒の頃からお手伝いに行って、同じ姿勢で同じ動きを長時間していたために、
すっかりダーリンの腕や背中はバキバキに凝ってしまった。
それでも、季節の変わり目を告げるかのように、
雪の嵩が減るのと同じように漁獲高も減っていき、無事終了した、という訳だ。

雪洗いはいつまでできるかしら、なんて思っていたけど、
漁獲高が減ると、汚れも減っていくもんで、
軽い下洗いだけで済むようにもなっていた。

ただね、ニシンの鱗って、ぴったりとくっついちゃうと、忘れた頃にハラリ、と落ちる。
すると、ダーリンが歩いたところに、
ハラリ、ハラリ、とキラキラしたものが落ちているということが、頻繁にある。
その服を着て作業していた訳では無いのに、落ちている。
帰り道の目印にパンくずを落としていく童話みたいだねぇ。
おうちをウロウロしているのは、さしずめ、海から来たヘンゼルとグレーテル。


お疲れ様でした。
明日からはパンくず、落とさなくてもいいですよ~。
GWが始まる頃には、漁師食堂が営業を再開する。
料理人、いよいよ始動だね。


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