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顔が浮かぶシアワセ [移住生活のはじまり]

帰宅して間もなく、
2週間ほど前に引越挨拶で顔を繋いだばかりの顔役さんの奥様が、
「採れたもののお裾分け」と、大量の夏野菜を持ってきてくれた。
ありがたい! ありがたいけど、今年のウチは何も作っていない。
お返しできるものがなくて、恐縮すぎるよぉ!

一息ついたところでまだ引越挨拶が済んでいないご近所に挨拶まわりに出る。
ご近所は殆どが農家さんなので、窓が開いていても外仕事をしていてご不在なことが多く、
引越から3週間を過ぎても半分しか会えていなかったのだ。
今日も漁師さんの家はご不在だったが、他は無事まわりきることができた。
その中に一人暮らしのおばあちゃんが居らしたが、
ご挨拶が終わって帰ろうとした時、はっと気が付いたように、
「ササギ、持って行きなさい、ササギ」と庭に出て、ポチポチとインゲンをもぎ出した。
「ありがたいですけど、もう充分です、食べきれません」と恐縮する私たちを尻目に、
手早くポチポチと袋いっぱいに収穫して持たせてくれた。
あああ! またしても、ありがたいけど恐縮すぎるぅぅぅ!!


ダーリンが買ってきた魚を下ごしらえし、私も買ってきた青森の梅の下ごしらえをする。
7月下旬にまた梅仕事ができるとは思わなかったけど、
本当に今年はこれが最後の梅仕事だろうなぁ。
梅シロップにでもして、お礼にお返しできたらいいなぁ。
そうだ、いただいたナスを南蛮漬けにして、ささやかなお返しにしようか・・・。
そんなこんなを考えたり話したりしながら、二人で晩御飯を作った。

塩サバ焼き、
インゲンのごまみそ和え、
トマトとキュウリと鶏の中華和え、
鶏だしの卵スープ、
ナスの南蛮漬け。

ああ、どれも美味しい。
何より、口に入れる度に、この野菜を、この卵を、作ってくれた人の顔が浮かぶ。
なんてなんて、ありがたくって、愛おしくって、豊かなことだろうか。
この土地が、この土地に住む人が、
遠い場所でもなく、遠い未来でもなく
すでに豊かさが今、私たちを取り巻いて溢れかえっていることに気づかせてくれる。
シアワセって、こういうことだったのか。すごいなぁ。


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