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厚田の冬の始まり [厚田の風景]

しばらく更新が開いてしまった。
父の最期の頃を思い出そうとしても、一行程度のメモしか残していないし、
記憶も時系列も、頭の中がごちゃごちゃだ。
どうしても筆が重くなってしまうので、気分が持ち直すまで
11月の厚田生活について、つらつらと書いていこう。

姉の滞在中に、初めて一面の雪景色になった。
「雪かきアクティビティ~」とか言いつつ姉にも体よく雪かきを手伝って貰った。
銀世界になってしまったので、ビニールトンネルの下で頑張っていた小カブも
直径3cm程度で収穫して終了、とあいなった。
初除雪車出動も11月だった。
すごいのは、その速度。殆ど普通車と変わらない速度でガァーッと通り過ぎていく。
都会の札幌と違って、民家は多くないし、必ず駐車場があって道路から奥まっているので
高速除雪でガァーッと薄く飛ばして行くのだ。
結構マメに除雪が入ってくれて、札幌の住宅街の除排雪が難しい場所よりも
ずっとずっと走りやすい道路になってくれる。

父がらみで札幌通いをしていたある日の帰り道。
札幌は晴れていたものの、石狩川を渡ると例のごとく雲行きが怪しくなってきた。
まだ陽は沈んでいなかったものの、
望来、古潭、と進むうちに積雪状態になり、
あたりが薄暗くなってきた頃にやっと厚田に戻った。
厚田から道道月形厚田線に曲がるとすぐ目に入る、
「夜間は除雪しません」という標識がいつも気にはなっていたが、
その意味が今回わかった。
夕方以降に降る雪は、除雪が入らず朝までただただ降り積もる、ということだ。
発足までの道はふかふかとした雪が15cmほど積もっており、
前に走ったであろう車の轍もふんわりなだらかに覆われていた。
夕刻になってからは地元の人は外出していないのだろうことが簡単に想像できた。
おうちに着くと、駐車場はそのまま入れないほどの状態になっていた。
長靴など履いていなかったので、ズボズボ埋まりながら、おうちに入り、
ステーションワゴン君はその日から物置車庫に収まることとなった。

すでにストーブは稼働していたが、夜は焚きっ放しになった。
お気に入りの当別のノルトエッセンさんのパンも雪が融けるまでの冬季休業に入る。
ダーリンのお仕事も、飲食店は秋口までで、
寒くなってからは漁で揚がった魚の網外しのお手伝いをたまにするくらい。


僕らの厚田生活は、すっかり冬籠り体制に入った。
何より、発足は穏やかであっても、厚田の海沿いは「降る=吹雪く」ようになった。
1階の窓が隠れてしまうほど積もるという、発足の冬。
お手柔らかに、と思いつつも、初めての冬に畏れ半分、躍る心半分。
いよいよ冬の始まりだ。


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