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季節外れの雨 [厚田民生活 二巡目]

昨夜は寒かった。
ストーブの目盛を小から中に上げてみたが、背中側がざわざわと涼しい。
二人と二匹でストーブを至近距離で囲んで、ちんまり過ごす夜。
星が出ていた。
あ~、今夜は冷え込むなぁ、と思って皆で早々に寝た。

いつもなら ねぇねはダーリンの、クロは私の布団の上で、
丸くなって寝ている猫たち。
朝方に寒くなって布団の中に入って来るのだが、今日は朝方を待たずに入ってきた。
おかげで ぽっかぽかだったのが助かるわ~。

今朝は粉をふりふりした程度、5cmに満たない雪だったので、
ダーリンも「今日は寒いから寝坊する~」と言って皆で5時くらいまで寝ていた。


今は寒いけど、今日は昼前から温度が上がって0度~1度くらいになるらしい。
明るくなってみると、向かいの山の上部が霞んでいた。
降雪で煙っているのではなく、霧が出ていたのだ。
うほ~、霧が出てるの、久々に見た。やっぱ今日は暖かくなるんだね。

「暖かくなるなら早くから倉庫の薪ストーブを焚いて屋根雪を落とす」と
早々にダーリンは薪割りに出た。
私も、さらっと降った雪を軽くかいて、猫たちと雪遊びをしよう。
年末年始で溜め込んだゴミの収集も来るので、少しでも足元を良くしておかなきゃね。

「お外に行くよ」と言いながら支度をすると、猫たちも そわそわし出す。
玄関の扉を開けると、勢いよく外に飛び出した。
雪かきをしている間、二匹であちこちを走り回る。
とはいえ、まだまだ野性味の足りない家猫たちは、雪かきをした浅いところだけを走る。
なんだよ~、甘ちゃんだなぁ。
「僕たちのけもの道」の雪かきを始めると、
ここは自分たちのテリトリーだと思うのか、深い雪の上も走り回る。
あ、深い所は雪に埋まらないように指を精いっぱい開いてる~。
一生懸命でめんこいなぁ。

雪かきの後は くねくねしたけもの道を利用して、かくれんぼというか、
だるまさん転んだ、みたいに隠れては顔を出す遊びをしていると、
徐々に距離を詰めてきて、最後にはダァーッと走り寄ってきて、楽しい~!
ひとしきり遊んで、満足しておうちに入る。
ここからはしばらく興奮さめやらぬ猫たちが家の中を走り回る時間だった。


昼頃にダーリンが倉庫から戻ってきた。
「本当に雨が降ってきたねぇ」
そうか、やっぱり今日は暖かいんだねぇ。
時折、屋根雪がザザーッと落ちる音がする。
期待して2階に見に行くが、1階の屋根に落ちてきただけで、
窓の前は更に雪嵩が増していただけだった。
う~ん、また少し雪下ろししなきゃダメだなぁ・・・。

陽が落ちるころ、ぼーっと外を見ていると、
ウッドペッカーの木にもろもろとくっついていた雪が落ちていた。
気が付けば、窓の高さまで迫っていた雪も、少し圧縮されていた。
雨が降ったからなんだね。
季節はずれの雨だったけど、あと2か月もしたらこんな風に
雪と雨が交互に降りながら少しずつ春に向かっていくんだろうな、と思い出させてくれて
なんだか少~しウキウキした1日だった。


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