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噂をすればフワフワと [厚田の野生生物]

庭に「こぼれ種コーナー」と称して
アサツキの塊茎、青シソと赤シソを定植していた。
条件が悪い痩せて乾燥した土を、先兵として耕してもらう役目もある。
今年のシソ達は株も小さく、葉も小さかった。
味も山菜の様にエグみが強いもので、
「痩せた土地らしい、その土地の味がするんだなぁ」と妙に感心したものだ。
秋が深まって、そんなシソたちも かわいい穂をつけた。
1011 赤シソの穂.jpg
1011 大葉の穂.jpg
穂ジソをいただいて、残りは来年のために種をこぼしてもらおうかしらねぇ。
きっと来年はこの土地に対応した2代目が芽吹いて、美味しくなってくれるに違いない。
・・・と期待しているが、そう都合よくいってくれるかなぁ。

畑の方は少しずつ片づけ始めている。
基本は、植えていた株たちの地上部を切って、葉や茎は短く切って畝に敷くだけ。
この株が地下から吸収した栄養分の残りを、またこの畝に戻すのだ。
簡単に土に還らない太い茎は畝間の通路に敷く。
これのおかげで今年は雨の後でも快適に通路を歩けたし、
あんなにゴツい茎を敷いていたのに、シーズン終わりの今はすっかり土の通路に戻った。
朽ちて還元されていくスピードは驚くほど早いんだなぁ。
今していることは、いずれ何らかの別の形になっていくんだと思うと楽しい。


枯れかけた野菊やセイタカアワダチソウくらいしか花は無いのに、
ミツバチが飛んでいる。
どこから来たのかなぁ。冬眠前の大忙しの時期なんだろうなぁ。
君たちのおかげで たくさん実をつけてくれたんだろうなぁ。ありがたい、ありがたい。

おや。真っ白なものが、フワフワ飛んでいる。
初霜が降りる前に、なんて焦り始めていたら、やってきたね、雪虫。
とはいえ、去年に比べると日中は暖かいし、まだ最低気温も5℃を下回ることもないので、
おそらく初雪はもう少し後になるのかな。
虫たちも冬に備えているんだね。
おうちに侵入突破するカメムシは、今年は少なめ。
先日窓に噴射しておいた虫除けバリアスプレーが効いているのか。
窓から入って来ても窓の桟で絶命しているものが多く、
窓を開ける度に「げげげっ」と慄きながら せっせと片づけている。
スプレーした当日・翌日は窓を開ける度に20~30匹の片づけをしていたのだが、
数日経って少し落ち着いてきた感がある。
スプレー前からサッシのレールに入り込んでいた奴らが這い出してきていたのかも。
今季はテントウムシの数がすごい。カメムシ1:テントウムシ10位の割合だ。
カメムシのような匂いはしないが、同じ甲虫、
大きな羽音をたてて向かってくる姿は苦手だ。
でも、彼らも越冬しようと良き場所を探して ここに辿り着いたろうに、
ちょっと申し訳ない気持ちになる。
せめて、一緒にこの地で生きていた いのちとして、
「きっと陰日向に守っていてくれたんだろうね、ありがとう」と言って片づけよう。
・・・苦手は苦手。でもせめて彼らの仲間の、良き場所がこのおうちでありませんように。
ゆっくりどこかの葉陰で冬を越せますように、と願いを込めて。

みんなで、淡々と、粛々と、冬を迎えようねぇ。


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