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笹刈りと圃場の畝立て [厚田民としての生活]

5/15。
ダーリンはお休みなので、「いよいよ笹に手をつける」と意気込んでいる。
ネットで笹刈りの勉強をしていた。2枚刃をつけて、刈るというより粉砕するらしい。
「台地の原野は圃場にするまで 凄く時間がかかりそうだから、
私は今日、借りている圃場の畝立てをするよ」と言うと、
掘り起こしを少し手伝ってくれるという。
小一時間、畝の溝を切る掘り起こし作業をしてもらい、一旦おうちに戻って休憩。

2ラウンド目はそれぞれ別の作業に分かれる。
ダーリンはチャップス(伐採作業時に着ける前だけの防護ズボンみたいなもの)、
ゴーグル、防振手袋を着けての重装備。
「もっと簡単なものでいい」と最初は嫌がっていたが、
刈払機の講習で、草刈り作業での事故例を聞かされて さんざんビビリ散らかしていた私は
作業性より安全第一、としつこく言っていたので、渋々了承してくれた。
なんせ、ちょっと手鎌で刈っただけでもゴミが出てくるので、
いつ刃が障害物に当たって何かが飛んできたり、キックバックするやもしれないのだ。
戦闘服に着替えたダーリンを送り出し、私は再び圃場へ向かう。
ここは畝さえ作れば土壌改善は不要なので、
1株ずつでいいので購入苗を植えて、少量多品種を育てて行こうと思う。
種イモだけは早めに購入してあったので、畝が出来次第、ジャガイモの植付けをしよう。

2本分の畝溝を切ったあたりで腰痛が来た。少し休もう。
森にはダーリンが笹を刈っているウィーン、バリバリバリという音が響いている。
音だけでも、ゴツそうな作業であることがわかる。
無理せず安全にね、と心の中でつぶやく。
横を見ると、施設で苗を作った時の名残りなのか、土が盛ってある。
ぽつん、ぽつん、とチューリップが咲いていた。
ああ、花の苗を作った後の土が盛ってあったのか。
一輪ずつだが、薄いピンク・濃いピンク・赤・黄と別な色がそれぞれ咲いていて、可愛い。
残った鱗片から芽吹いたんだね。すごいね、可愛い顔して逞しいね。

なんだか力を貰った気がして、また畝立て作業に戻る。
宿根草の根張りがすごい。根も山わさびみたいに太い。みんな逞しい。
なんちゃって自然農なので、根は残してできるだけ耕したくはないのだが、
最初の畝立てだけは少し根を取り除かせてもらおう。
山わさび級の根は取り除くが、細い根を張った草は、近くにひっくり返して置いておき、
カラカラに乾燥したら、ほぐして草マルチに混ぜてあげよう。
きっと君たちは草マルチの腐植に大いに貢献してくれるはずだもんね。
ここに居る草たちを敵にしたくない。
いったん荒らしちゃうけど、一緒にここを豊かにしながら暮らして行こうねぇ。

そうはいっても、根をひっくり返すと、小さな虫たちが
「何をしやがる! 侵入者、侵入者!」と たかってくる。
まるで蚊柱のまん中に居るようだ。
「違う違う、敵じゃない、いったん変えるだけ。駆逐しようとしてないから勘弁して」
と言いながら、作業する。
この虫たちが安心して、私がここにいても落ち着いていられるような圃場にしよう。
あと2回くらい、荒らすと思うけど、よろしくね。

畝の幅が決まったら、水が抜ける通路も切って、
通路も はだか土にしないよう、ススキの枯れ茎を短く切って撒いておこうか。
あとは表面の草刈りをして、畝の土を均してから草マルチするのだが、
今日はそこまでいかない。
明日も晴れそうなので、ひっくり返した根が乾燥してから草マルチまでいこうか。
本日分は、ここで一旦終了。


まだ森では刈払機の音が響いている。
ちょっと様子を見に行く。
わぁ、カラマツに続く小さな道が、広くなってる!
小さな林の庭、すぐ裏まで笹薮が迫っていたのに、後ろが開けて、明るくなった!
一気にここまで進んでいるとは。
がんばったなぁ、ダーリン。

おうちに戻って、お茶していたら、笹の破片まみれでダーリンが戻ってきた。
「すごいね~、ものすごく進んだねぇ」
「カラマツの道から、裏の山に沿った道まで繋がったよ」
凄い!! 思ったより進んでる。
「なかなか重くて、手がすでに筋肉痛だよ。
それと、アオダイショウくんが道路で轢かれてた。田んぼの方に渡ろうとしてたのかね」
えっ! おうちを護ってくれていた(と勝手に思っていた)、アオダイショウくんが?
「側溝のところに移動しておいたけど、トンビあたりが糧にしてくれるといいねぇ」
・・・そうだね。丁度良く、自然に還ってくれるといいねぇ・・・。

ヒトと ここに生きる野生生物とが うまく噛み合うというのは
なかなか簡単な事ではないのかもしれないなぁ。


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